猛烈残暑の見通し 9月のスタートは秋の気配漂う?
すでに広く30度以上まで上昇中
タイトル画像にある通り、夏の太平洋高気圧が勢力を強め、さらにその上の上空高い所にチベット高気圧が重なるダブル高気圧にスッポリと覆われているため、特に関東以西では厳しい残暑、猛烈な残暑となっています。
きのう26日(木)は東京都心で35.7度まで上がり、今年2回目の猛暑日を記録するなど、全国の猛暑日の地点数は47地点に上り、今月10日以来、16日ぶりに50地点に迫りました。
きょう27日(金)も強い日差しを受け、気温がグングン上がっており、午前10時の時点で、関東以西では広範囲で30度以上となっている他、和歌山県新宮33.9度、静岡県三島33.3度、群馬県伊勢崎33.1度、群馬県桐生33.0度など、すでに33度以上の厳しい暑さとなっています。
東京都心でも32.6度まで上がってきており、猛暑日となったきのうと同じようなペースで昇温しています。
これから午後にかけてもさらに気温は上昇し、コンピュータの予想では山梨や岐阜で37度前後まで上がる他、35度以上の猛暑日の地点数も50地点前後に達する予想です。
関東から九州にかけての19都府県に熱中症警戒アラートが発表されていますので、外出はなるべく避け、冷房を適切に使うなど、万全の熱中症対策が必要です。
特に熱中症搬送者の半数以上は、ご高齢者(65歳以上)ですから、身近なご高齢者に対しては、昼夜を問わず、ためらわずに冷房を使うなどの声掛けを行っていただきたいと思います。
猛烈残暑はいつまで?
では猛烈残暑はいつまで続くのでしょうか?
上図は下層と呼ばれる上空1500メートル付近の気温の予想で、このあたりの気温は地上の気温と密接な関係があるため、猛暑の予想がたてやすくなります。図中、紫色で示した所は18度以上の暖気エリアを示しており、よく晴れれば、地上の気温が35度前後まで上がる、いわば猛暑の可能性のあるエリアと言えます。
関東から九州にかけては、この紫色のエリアに週明け30日(月)頃まで覆われる予想で、内陸を中心に猛烈な残暑(35度以上の猛暑日)が続く見込みです。
ところが31日(火)になると、この紫色の暖気が陸地から離れ始め、9月1日(水)には九州南部を除いてほとんど南の海上に退く予想です。変わって北からは比較的冷涼な空気が南下してくる予想で、関東以北では9月のスタートともに秋の気配が漂う空気感となるでしょう。
特に関東地方は、北東の風が吹き、曇雨天傾向が予想されるため、9月のスタートは日中でも25度前後となる可能性がありそうです。
もちろんこのまま秋へまっしぐらということにはなりませんが、猛烈残暑のトンネルは、九州などの一部を除き、いったん終止符が打たれることになるでしょう。