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定番でも他とは違うこだわりが!鈴懸さんの「塩豆大福」はあまじょっぱさが絶妙、手土産に大人気なのも納得

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

12月に入り、忘年会だクリスマスだパーティーだと、なにかとご馳走に恵まれる日が多くなっていませんか?有難い反面、揚げ物やお肉など油っこい食事に胃袋が付かれてしまうことも…

そんな時、おやつに恋しくなるのはあっさりとした甘さとほっと落ち着く時間を提供してくれる和菓子。あんこやお餅の魅力に反応する遺伝子が、生まれながらにして日本人には組み込まれているのかもしれませんね。

塩豆大福
塩豆大福

あんことお餅といえば大福、そこへえんどう豆が加わった豆大福が定番ですが、福岡県に本店を持ち、創業100年余りの人気店「鈴懸」さんには、ひと捻り効かせた定番の大福があるのです。今回は鈴懸さんの「塩豆大福」をご紹介。

大きすぎず小さすぎず、おやつに相応しいサイズの大福です
大きすぎず小さすぎず、おやつに相応しいサイズの大福です

お餅を通して見てもまんまるな赤えんどう豆ということがよく伝わります
お餅を通して見てもまんまるな赤えんどう豆ということがよく伝わります

なんてバランスの良い、端正な大福だと思いませんか?それもそのはず、形とバランスを追求した大福には、どこから食べても豆が口に入るよう七粒包まれているのです。

山形県産の彦太郎糯という糯米を搗き上げたお餅は、コシよりもとろりとした伸びが非常に魅力的なお餅。何度も何度も搗き上げることにより、滑らかさにも恵まれたお餅となるのです。そして赤えんどう豆は、戻した時にまん丸になる品種。

どこから見ても整った面持ち
どこから見ても整った面持ち

一般的な大福はそのままお餅とえんどう豆をあわせるのですが、ここにひと工夫。ほんのり塩を加えた蜜に漬け、中まで甘味を染み込ませることによりしっとりとした口当たりかつ、そのまま食べても美味しい豆に仕上げるのです。

この薄墨色の皮むき餡、鈴懸さんの代名詞ですね
この薄墨色の皮むき餡、鈴懸さんの代名詞ですね

また、鈴懸さんの代名詞ともいえる皮むき餡の美しい色味はそのままに、通常のあんこよりもじゅわりと柔らかく練り上げられ、こちらにもわずかに塩を加えて。しょっぱいのでは?と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。塩気と甘味の取り合わせ、お好きな方も多いんですよねぇ。

あんこの縁の部分が透けるほどの瑞々しさ
あんこの縁の部分が透けるほどの瑞々しさ

しっとりとした食感で全体を統一しているため、見た目だけではなく食感までもが端正と表現したくなる塩豆大福。東京には御三家と呼ばれる人気の豆大福もありますが、こちらも定番の中の変化球としてぜひご堪能あれ。

ふたつ購入して、焼きとそのままと両方を楽しむ方もいらっしゃるのだとか
ふたつ購入して、焼きとそのままと両方を楽しむ方もいらっしゃるのだとか

尚、購入した日の夜には固くなっておりますので、その場合は軽くフライパンやオーブントースターで炙っていただくと美味しく召し上がれますとのこと。
最後までご覧いただきありがとうございました。
柳谷ナオ

<鈴懸・本店>
公式サイト(外部リンク)
福岡市博多区上川端12-20 ふくぎん博多ビル 1F
092-291-0050
9時~19時

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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