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前期挑戦者・永瀬拓矢王座(29)VS永世王将・羽生善治九段(51)10月1日、王将リーグ1回戦

松本博文将棋ライター

 10月1日。東京・将棋会館において第71期ALSOK杯王将戦・挑戦者決定リーグ▲羽生善治九段(51歳)-△永瀬拓矢王座(29歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 羽生九段は1996年2月14日、25歳のときに奇跡の七冠同時制覇を達成。そのとき、最後に獲得したタイトルが王将位でした。

 以来、2009年度までに王将位は通算12期獲得。永世王将の資格を得ています。

 羽生九段が直近で王将戦七番勝負に登場したのは2015年度です。(郷田真隆王将に挑戦して2勝4敗で敗退)

 羽生九段のタイトル通算獲得数は99期。あと1期で通算100期となります。

 各棋戦で好成績をあげ続ける永瀬王座。王将リーグは意外なことに、前期が初めてでした。リーグに入るだけでも大変という一例でしょう。

 永瀬王座は初参加のリーグで5勝1敗の好成績をあげ、プレーオフも制して挑戦権を獲得しています。

 七番勝負では渡辺明王将に2勝4敗(1千日手)で退けられています。

 永瀬王座は今期、順位1位で再びリーグを戦います。

 羽生九段と永瀬王座は過去に14回対戦し、羽生4勝、永瀬10勝です。

 昨年のリーグでは永瀬王座が勝っています。

 羽生九段の今年度成績は4勝10敗(勝率0.286)です。

 テレビ対局の結果をのぞいて、現在明らかになっている記録上では6連敗中。これは2016年に記録した最多連敗数に並んでいます。

 過去35年度にわたって勝ち越しを続けてきた羽生九段。今年度はどうなるでしょうか。

 永瀬王座の今年度成績は15勝10敗(勝率0.600)です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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