幸せだった昔に戻りたい…心理学者が分析する不倫を認めた広末さんと鳥羽さん、そしてジュンさんの終着地
みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。
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企業のカウンセリングを行っていると、家族関係は頻繁に扱うことになります。現在、広末涼子さんの不倫について、さまざまな意見が飛びかっています。独自に異例の形で行なわれたキャンドルジュンさんの会見を見たSNS界隈では、広末涼子擁護派と、キャンドルジュン擁護派にわかれて大激論になっているようです。たまたま私も先日の記事では、婚外関係の記事を執筆したので、それらも踏まえて、今回の記事では、家族心理学の視点から3人のそれぞれの終着地について考えてみたいと思います。
↓先日の記事です。よろしければお読みください↓
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キャンドルジュンさんの会見から見えてきたもの
会見を見られた方は、ジュンさんが得体の知れない人ではなく、真摯な人なんだなと思われた方も多いのではないでしょうか。
記事をお読みのみなさんと共通の認識にするために、キャンドルジュンさんの会見を踏まえて本件の概要を整理すると、広末さんはこの騒動に至る前にすでに離婚を申し出ていたようです。その中で、今回の件が明るみにされたことで、不倫騒動となったようです。
ジュンさんは、できれば表沙汰になる前に対応したかった、それができなかったことには自分に責任があるとおっしゃっていました。一部、憶測でジュンさんがラブレターを公表したではないかという疑惑は、ご自身で否定されていました。冒頭に広末さんは素晴らしい母親であること、その後は、ときどき不安定になりこれまでも同様のことがあったこと、関係のない子どもを傷つけたくないことを主に語られておられました。
実際は不倫が発覚するに至るまでに、すでに夫婦としての形がなくなりつつあったことがわかります。広末さんからすると、別れたくても別れてくれなかったという状態で、夫側の抵抗に苦しめられていたということになります。広末さん側を擁護したい人と、ジュンさん側を擁護したい人と2つに分かれる理由がここにあると思います。
夫婦か終焉するとき
家族心理学では、夫婦の終焉に至る要素を考えるとき様々な見方があるのですが、最も大切なものは「親密性」と呼ばれるものが失われたときとされます。
親密性とは、「自己と他者を身体的・認知的・情緒的交わりの中で経験すること(Kieffer,C.,1977)」とされます。わかりやすく説明すると、自分と相手を身体的なレベルでつながってるか(身体の関係のこと)と、「愛している」という気持ちのレベルでつながってるか、最後は「相手を大切に思う」という思いやりのレベルでつながってるか、ということを指しています。
どれか1つでも足りないと夫婦としてはバランスの悪い関係になります。身体の関係だけの親密性は、バランスが悪いのが簡単に想像できると思います(ただ、これだけでも関係は成立しますが…)。
親密性を取り戻す道のり
親密性を取り戻すためには、どうすればよいのでしょうか。大きく2つの視点が必要とされます。
まず、自己を他者に全面的に明け渡すことができるかという視点です。これは、自分の存在価値を相手の判断に委ねることができるかということです。ジュンさんは、広末さんがあなたが原因で生活ができないと主張されているので、言われるがまま家を出られたと話されていました。これは、預けたことになります。別居に同意して、自分を広末さんに明け渡したということになると思います。
一方でジュンさんが会見で話されたことは、広末さんは不安定になるとして、落ち着いてほしい、幸せだった昔に戻って欲しいと話されており、広末さんの今の状態には納得されていませんでした。これは、もう一つの視点である、他者の自己を完全に受け止めることができるかというテーマ、つまり広末さんのありのままを受け止めることができずにいると思われます。
このように、思いが離れてしまった夫婦の関係を回復することがいかに難しいか、そして、夫婦が親密であることを続けることがいかに尊いかをおわかりいただけたのではないかと思います。
3人の終着地はどこなのか?
そもそも、個人的な関係をこれまで取り上げて話をすることは必要ではないでしょう。私もメディアの片棒を担いでいることは否定しません。終着地は3人それぞれが決めることです。
ただ、家族心理学から言えることは、恋多き広末さんとわかって結婚するということは、このような不倫関係が発覚しても受け入れられる、それが本当の親密性なのだと思います。どんな状態の彼女でも受け入れることができてこそ、広末さんはジュンさんに存在価値を見出したのではないかと思います。
私は、臨床場面でこのような人に出うことがあります。不安定な人に何が起きても動じないパートナーができると、それが結果的に安定につながるのです。
記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
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