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新たな熱帯低気圧が発生、台風7号の”置き土産”にも警戒を #専門家のまとめ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲天気図(ウェザーマップ)

強い台風7号は、今後、日本の東へ離れていくでしょう。ただ、よく台風の置き土産とも言われますが、台風の持ち込んだ熱帯の空気の影響で、台風一過の晴天は際立った猛暑となることがよくあります。今回も然りで、40度位まで上がる所があるかもしれません。さらに沖縄付近で、きょう17日(土)正午に新たな熱帯低気圧が発生しました。来週はこの熱帯低気圧の動向により、本州付近でも雨が強まる可能性があります。

ココがポイント

▼台風一過の晴天は、台風が持ち込んだ熱帯の空気と強い日差し、さらにフェーン現象で、記録的な猛暑となることがあります。

【土日の天気】危険な残暑と天気急変に警戒 名古屋は土日ともに40度迫る予想(ウェザーマップ)

▼熱帯低気圧は、台風にまで発達しなくとも、際立った暖湿流として、大雨を降らせることがあるので、決して侮れません。

“台風のたまご”熱帯低気圧が発生 台風まで発達する可能性は?来週は全国的に雨か 雨・風シミュレーション~21日(水)(MBC南日本放送)

▼この1週間で、4個の台風が立て続けに発生したので、次の台風がもし発生すれば、台風9号になります。

台風7号が抜け、次の熱帯低気圧が発生し北上へ?(Yahoo!ニュースエキスパート 杉江勇次)

エキスパートの補足・見解

暖湿流の予想(ウェザーマップ)
暖湿流の予想(ウェザーマップ)

沖縄付近で発生した新たな熱帯低気圧は、今後東シナ海をゆっくりと北上する見込みです。諸外国を含む種々の最新のモデルを確認したところ、この熱帯低気圧が発達し、新たな台風となるような計算は、今のところ、特に多くありません。ただ日本のMSMモデルは最も強まる計算となっていて、台風とみられるような勢力に発達し、東シナ海を北上する予想です。

仮に台風となった場合は、もちろん警戒が必要ですが、たとえ台風にならなくとも、上図のように、熱帯低気圧周辺の際立った暖湿流(暖かく湿った空気)が、週明けに九州から本州付近に流れ込んでくる予想です。広く激しい雨が降りやすくなるおそれもありますので、最新情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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