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来週は季節外れの”ハロウィーン台風”に要注意?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

台風21号が発生し、週明けに沖縄の南へ

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風や熱帯低気圧情報(気象庁発表)

台風20号はフィリピンの北部付近にあって、今後は南シナ海を西進するでしょう。一方、グアム島近海に発生した熱帯低気圧が、今後24時間以内に新たな台風へ発達する見込みとの情報が気象庁から発表されています。発生すれば、台風21号になります。

発生が予想される台風21号は、やや発達しながら週末には日本の南を通過し、週明け29日(火)午後3時には、沖縄の南海上に達する見込みです。予報円をみると、その後も西寄りに進む感じがしますが、実は、このあとの種々の計算では、そのほとんどが沖縄付近へ北上することが示唆されていて、来週後半に向けて、本州付近でも注意が必要な状態となるかもしれません。

”ハロウィーン台風”に要注意?

GSM予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
GSM予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

参考までに、上図は日本の最新のGSMモデルの計算です。上述した通り、29日(火)午後3時以降は、北上傾向を示し、30日(水)から31日(木)にかけて、沖縄付近をゆっくりと北上する計算となっています。予想通りならば、季節外れの”ハロウィーン台風”の北上ということになるでしょう。

諸外国を含む種々の計算をみると、来週なか頃には、沖縄付近にまで北上する傾向は比較的そろっている状態なのですが、その後は、ばらつきが大きくなるものの、おおまかには、北東方向へ、速度上げながら進む傾向がみられます。

秋雨前線の活動が活発化するおそれも

10日間予報(ウェザーマップ)
10日間予報(ウェザーマップ)

向こう1週間は、秋雨前線が南岸に停滞しやすく、その影響で、太平洋側を中心に、傘マークが目立つ予報となっています。また新たに発生が予想される台風21号の動向によっては、秋雨前線の活動が活発化し、各地で、雨量が増える心配もあります。今のところ、31日(木)のハロウィーンは、沖縄以外、おおむね曇り空の予報ですが、予報変わりする可能性も十分にあるため、最新情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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