12月のスタートは厳しい寒さ
今年も残すところ1か月あまり。今月(11月)は冷え込む日もありましたが、1か月を通してみると全国的に平年を上回っています。どちらかというと、暖かい日、寒い日が交互にやってきて寒暖の差が大きかったといえるでしょう。
左の表はこれまでに初雪が観測された地点です。初雪は気温や湿度、風などの観測と違って、人の目で見て判断する(目視)ため、各地の気象台だけで行われています。空から降ってくるものが雨か雪かを見分けるのは、今も昔も人の目が頼りなのです。
今シーズンの初雪前線(平地)は10月28日、稚内・旭川・札幌・函館からスタートし、現在は山形付近です。札幌は平年並みでしたが、多くの所で平年より遅い初雪となりました。寒い日が多くなったように感じますが、実際の季節の歩みは平年よりも遅れています。
12月のスタートは寒さと大雪
北極からの寒波はこのところ鳴りを潜めていましたが、12月のスタートに合わせたかのように来週は寒さが本格化するでしょう。1日(月)の雨のあとは第一級の寒波が到来し、北日本の平野部で本格的な雪が降り始める見込みです。
その後、日に日に寒さが強まり、4日(木)は長野県で、5日(金)は新潟県や石川県でも雪となる可能性があります。
一方、太平洋側は晴れるものの、空気が一段と冷たくなり、空気の乾燥も進むでしょう。東京都心の朝の気温は2日(火)以降、10度を下回り、3日(水)は5度の予想です。
東京で7年ぶり、11月のインフルエンザ流行開始
東京都は27日、定点あたりのインフルエンザ患者報告数が1.92人と、流行の基準となる1.0人を超えたとして、インフルエンザの流行開始を発表しました。
左の表は最近10年間の流行開始時期を調べたものですが、11月中にインフルエンザの流行が始まったのは2009-2010シーズンの新型インフルエンザを除いて、2007-2008シーズン以来、7年ぶりです。昨シーズンと比べても、1か月早くなっています。7年前のシーズンは12月中旬にかけて患者数が増加し、9区11市で学級閉鎖となりました。
今後は12月上旬にかけて気温の低下と乾燥が予想されるため、今シーズンも早いペースでインフルエンザの患者数が増えるおそれがあります。
【参考資料】
東京都インフルエンザ情報,東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課