今朝の朝鮮中央通信によると、北朝鮮が昨日（１２日）、金正恩（キム・ジョンウン）総書記の立ち会いの下、新型の長距離戦略巡航ミサイルを２発発射していた。

　発射時間と場所は不明だが、北朝鮮の発表によると；

　▲戦術核運用部隊による試験発射である。

　▲西側の海上に設定された楕円及び８字型飛行軌道に従い、１万２３４秒を飛行し、２０００ｋｍ先の標的に命中した。

　▲作戦配置された長距離戦略巡航ミサイルの戦闘能力と威力を一層高め、全般的作戦運用体系の信頼性と技術安定性が再確認された。

　▲金正恩総書記は「今日のミサイルの爆音は再度、敵らに送った明白な警告である」と語った。

　北朝鮮が新型長距離巡航ミサイルの初の試射を行ったのは２０２１年９月（１１日と１２日）である。

　移動式発射車両から発射された巡航ミサイルは「海の上空に設定された楕円及び８の字型の飛行軌道に沿って７５８０秒（２時間６分）飛行し、１５００キロメートル先の標的に命中した」として、北朝鮮は「大きな意義をもつ戦略武器である長距離巡航ミサイルの開発事業はこの2年間、科学的で信頼性のある武器体系開発工程に従って推進されてきた」と報道していた。高度は５０～１００メートルと推定されていた。

　今年も１月２５日と８月１７日にもそれぞれ２発発射されている。

　１月２５日は「９１３７秒（２時間３５分１７秒）を飛行し、１８００ｋｍ先の日本海上に設定された目標島（卵島）に命中した」と、北朝鮮は発表していた。

　韓国合同参謀本部は発射当日（２５日）に行ったブリーフィングで「内陸でミサイルが発射され、飛行していた」として「発射地域は東海（日本海）ではない」と説明していた。合同参謀本部は発射時間も方向も、射程距離も速度も分析中と説明し、明らかにしなかった。

　８月１７日の発射は「平安南道の温川から発射されたもよう」と韓国は推定していたが、北朝鮮は発射の事実を公表しなかった。

　今回の発射は１月２５日の時よりも時間にして１０９７秒（１８分２秒）、距離にして約２００ｋｍも長かった。

　韓国軍は今朝、弾道技術を使用しない巡航ミサイルの発射は国連安保理の決議違反ではないので発射を公表しなかったと説明している。

　低い高度で目標物をめがけて飛行し、遠距離の目標物を精密に打撃するこのミサイルは米国のトマホーク、韓国の玄武―３Cと酷似している。