洗濯物の「干しっぱなし」はもうやめよう!洋服の寿命を延ばす、正しい干し方
4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。外干しをしたときに、衣類がゴワついたり、色褪せしたり、伸びてしまったり…そんな経験はありませんか?
それは、衣類に合わない干し方をしてしまったことが原因です。
衣類は干し方を誤ると、サイズや風合い、色などが変わってしまうことがあります。
買った時のようにキレイな状態を長くキープするためには、衣類に合わせた干し方が大切です。
まずは洗濯表示をチェックしよう!
一番大切なことは、洗濯表示を確認することです。
衣類の素材・デザインにより、洗い方が変わるように、干し方も衣類によって異なります。
線の向き=衣類の干し方の向き
上の8つが自然乾燥の洗濯表示です。
線の向きは衣類の干し方の向きを、線の本数は脱水の有無を表しています。
斜線があるものは色落ち・変色に弱いため、天日干しではなく陰干しが推奨です。
線が2本だったら、脱水なし
線が2本になっているものは、脱水をすると伸びたり型崩れを起こす可能性があるため、脱水はせず、濡れたまま干します。
すすぎが終わった段階で、洗濯機から出して干しましょう。
乾きづらい衣類や水が垂れてくる時は、タオルにくるんで巻き、上から軽く押さえ、水分を移しとります。手で絞るのは控えましょう。
つり干しは衣類の変形に注意
つり干しは、ハンガーや物干竿にかけて干す、普通の干し方です。
水の重みで縦方向のシワが伸びるため、シャツやズボンなど、繊維が伸びにくい衣類を干すのに向いています。
衣類の重みで肩回りの繊維が変形し、跡が残ることがありますが、変形を防ぐハンガーも市販されています。
平干しは衣類の伸びに注意
平干しは、水の重みで衣類が伸びるのを防ぐ干し方です。
伸びやすいニットなどを干す際は、平干しのほうが安心です。
キレイに干すための3つのポイント
洗濯が終わったらすぐに干す
衣類は濡れた状態が続くと、雑菌が繁殖しやすくなります。雑菌が繁殖した衣類は、生乾き臭・匂い戻り・黒ずみ・カビなどが生えるリスクが高まります。
洗濯槽の中には雑菌・カビが潜んでいるので、洗濯が終わったらすぐに洗濯槽から出し、干しましょう。
長時間の干しっぱなしは退色の原因・痛みの原因に
外干しをすると、衣類は太陽の紫外線にさらされます。ベランダに置きっぱなしの洗濯ばさみがボロボロになるように、紫外線は衣類の繊維も劣化させてしまいます。
色の濃い服は特に退色しやすいため、特に夏の紫外線が強い時期は注意が必要です。
また、長時間干すことで、衣類に含まれる水分までカラカラに乾いてしまい、ゴワゴワした手触りになることもあります。
洗濯物は、乾いたらすぐに取り込むか、取り込めない場合は陰干しをしましょう。
汗×紫外線には要注意!
汗に含まれる成分は、紫外線に対する染色堅牢度(色落ちや変色の強さ)を低下させるため、汗がついた状態で衣類が紫外線を浴びると、変色のリスクが高ります。
汗をかいた帽子などを乾かす際は、陰干ししましょう。
変色を防ぐためには、洗濯で汗の汚れをしっかり落とすことも大切です。
キレイを保つ!衣類別干し方のポイント
パンツ・ズボン
長くて厚みがあり、乾きにくいパンツは、筒干し用ハンガーを使い、空気を通りやすくするのがおすすめです。水分を含むと重くなるため、型崩れを防ぐためにもウエストを上にして干します。
セーター・ニット
平干し用ネットを使用すると、伸びを防いで綺麗に乾かすことができます。
専用ネットがない場合は、物干しラックの上にバスタオルを敷いて、平干しするのも〇
パーカー
他のトップスと同じように干すと、パーカー部分が乾きづらいため、パーカー専用ハンガーを使用するか、洗濯ばさみを使ってフード部分を竿に持ち上げて干しましょう。
衣類に合った干し方をして、買った時のようにキレイな状態をキープしましょう!