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〇〇選抜総選挙で、子どもの「片づけ力」を育もう

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

子どもの部屋がいつも散らかっている。「片づけなさい!」と言ってはいるけど、聞いてくれない。また子どもにどう片づけを教えてよいかわからない。という相談を受けます。

私自身も4人の子どもの母ですが、第4子妊娠中に片づけ学び、出産後「絶対に我が子を片づけができる子に育てる」と決意したのですが、実際のところ子どもはなかなか片づけができるようになりませんでした。

「片づけなさい!」と言えば言うほど、子どもは反抗的になるし、大人も子どももイライラして何一ついいことがありません。

しかし、試行錯誤の結果、少しずつ我が子は変わり、今では片づけができるようになりました。

そんな我が子との片づけで、私が確信したことのは、片づけをすることで、これから生きていく上で、大切な力「選ぶ力」が育つという事。

そこで、今日は幼児から10歳くらいまでの子どもを育てる方に向けて「子どもの選ぶ力が育つ片づけの方法」についてです。

現代の子どもの置かれている状況

まずは、片づけと関係がなさそうですが、実は大いに関係のある現代の子どもの置かれている状況について考えてみましょう。

買い物に行くと、お店にはお菓子やおもちゃが山ほどあります。大人も何を基準にして選んでいいかわ狩りませ。子どもならなおさらわかりません。また、今はスマホがあれば指一本で簡単に買い物ができ、情報も山ほど手に入ります。

そして魅力的な新製品が次々と登場し、選択肢がどんどん増えていき、大人も子どもも消費者は迷う一方です。

商品だけではありません。これからもっと多様な価値観が生まれ、私たち大人が子どもの時に比べたら、考え方や生き方の選択肢もさらに増えています。

これは、自由に選べる時代になってきたと言えるのですが、大きく迷ってしまう時代にあなたの子どもは生きているとも言えます。

だから、子どもたちには【選ぶ力】つまり自分で基準を持ち、選ぶことが出来る力が必要なのです。そして、子どもの選ぶ力を育てる方法として、最も効果的なのが実は【片づけ】です。

なぜなら、片づけは自分の暮らしに必要なモノを選ぶことの繰り返しだから。

私の子どもは、何を基準に必要なモノを選べばよいかわかっておらず、机の上がいつも散らかっていました。しかし、自分で選ぶことが出来るようになると部屋もどんどん片づいていきました。

そこで、選ぶ力が育つ片づけ法をおもちゃや身に付けるモノを例にとって紹介します。

〇〇選抜総選挙の方法

ステップ1 好きなモノを選ぶ
ステップ2 お気に入りを残す

まず、ステップ1.好きなモノを選ぶ

髪のゴムがたくさんあって困っていた7歳の女の子に、シュシュ選抜総選挙をし、好きな順番に並べてもらいました。

将来的には、自分の生活に必要なモノを選ぶことになりますが、今は選ぶ楽しさを味わうために、ゲーム感覚で好きなモノを選んでもらいます。

でも子どもに選ばせるのは難しいと思いませんか? 実は、この時のポイントは、親がインタビュアーになることです。

「なぜ1位なの?」「いつ買ったの?」「どっちがすきなの?」と聞いてみてください。

なぜインタビューが必要かというと、モノは同じように見えて、一つ一つをよく見ると、手に入れた経緯や思い入れが全く違います。

子どもにインタビューすることで、「これはおばあちゃんに買てもらったからとても大事」「これはどこで買ったのかも覚えていないからもういらない」と子どもが答えることで、モノが持つそれぞれの思いに気づくからなのです。

そして、●●だから、好き、あるいは●●だから、好きじゃないという自分の考えには、選ぶときに必要な「自分なりの基準」となるのです。

ステップ2、好きなモノを残す

選んだあとは、好きなモノを半分だけ残します。好きなモノだけが残るので、モノを大切に扱うようになり後片づけもしてくれます。 

もし、下の順位のモノは子どもが嫌がるなら無理に捨てなくてもよいですが、一緒にしまうと子どもが混乱するので、違う場所で保管します。

実際に車のおもちゃを113個持っていた4歳の男の子は車の選抜総選挙をしました。

彼は車のおもちゃを113個持っていて、お母さんが「大好き」「まあまあ好き」「あんまり好きじゃない」「もう使えない」の4つに分け、上位2つのカテゴリを残すことにしました。

車をカテゴリーに分ける時「お父さんがこの車に乗りたいと言っていたから大事にしたい」など自分の考えを言葉にする姿には、お母さんもびっくりです。

最終的には、彼の車の数は減ったけど、好きな車しか残っていないので、後片づけも簡単になりました。また、自分で選ぶことが出来たこの経験は彼に大きな自信をもたらしました。

「片づけなさい」と言うだけでは、片づけはできるようになりません。片づけの答えは、子どもが持っているのです。

私の長男は、3歳の時にこの〇〇選抜総選挙を通した選ぶ片づけを始め、現在13歳です。

買い物もやりたいことも友達が言ったから、流行っているからではなく、自分はこういう理由だからこうしたい、自分なりの基準を持って選ぶことが出きるようになっています。

まとめ 〇〇選抜総選挙の方法

ステップ1、好きなモノを選ぶ
ステップ2、好きなモノを残す

この方法を繰り返すと、子どもの選ぶ力が育ち、インタビューをしなくても、自分で選べるようになります。

私はこれまで、我が子やお客様の家庭の子どもと片づけをして来ました。子どもたちの姿に元気をもらうことは多いですが、特に好きなのは、子どもが選ぶときの顔です。

彼らの表情を見て思うのは「片づけができない子はいない!」という事。彼らはただ選び方を知らないだけなのです。

変化の激しい、先の見えない時代に、大事にしたいのは、子どもの選ぶ力。ぜひ、積極的に片づけさせるのではなく、積極的に子どもに選ぶチャンスを与えてほしいと思います。

そうすることにより、自分のモノに興味を持ち、それが身の回りを整える片づけにつながりますし、これからの時代をたくましく生きていくための強い自信も育つことでしょう。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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