理学療法士が働く場所 〜医療機関編〜
田舎の民間病院で理学療法士として勤務しているぴぴです。
みなさまにひとつでもためになるような知識や情報をお届けしていきたいと思います。
今月のテーマずばり「理学療法士を知ろう」です。
理学療法士ということばは聞いたことあるけど、一体何をしている仕事なの?どんなところで働いているの?など、理学療法士に関する疑問を解決していきます。
理学療法士ってどこにいるの?
突然ですが質問です。
理学療法士という職業の人と出会ったことはありますか?
理学療法士が働いている場所は
- 病院やクリニックなどの医療機関
- 入所・通所型の施設
- 福祉施設
- 行政機関
- 教育研究機関
- 企業
- スポーツ事業
などが挙げられます。
今回はこの中でも、大多数の理学療法士が働く医療機関について解説していきます。
病院やクリニックなどの医療機関
理学療法士の8割は医療機関で勤務しています。
病院でのリハビリと聞くと、
- 骨折や麻痺などで動かしづらくなった部分を動かす(運動療法)
- 電気治療や牽引を行う(物理療法)
- マッサージをしてもらう
をイメージされることが多いと思います。
若い世代であればあるほど、理学療法士と出会う場面は整形外科などのクリニックが多くなるので、そのようなイメージを持たれる方も多いかもしれません。
もちろん、必要に応じて「筋肉のこわばりをほぐす」といった治療も行うこともありますが、実は理学療法士はマッサージ屋さんではないのですよ。
高齢者と理学療法
医療機関で働く理学療法士の中で、最も多いのは高齢者に関わる理学療法士です。
- 家の中で転んで骨折してしまう
- 脳出血・脳梗塞を起こしてしまう
- 食べたものがムセて肺炎を起こしてしまう
など、体力や筋力の低下も一因となってケガや病気を繰り返してしまう方が増えます。
私たち理学療法士は、患者さんの「元気だった頃」にはお会いできません。
ご本人やご家族の方から、どんなふうに生活していたか、趣味や日課はなにか、今後も譲れない生活習慣はなにか、などのお話を伺います。
なるべく入院前に近い状態で退院できるように、というのが最大の目標となりますが、ケガや病気の程度によっては難しいこともあります。
どうすればなるべく患者さんがひとりでも生活に必要な動きができるかを工夫したり、どこをサポートすればできるかを考えたりすることも理学療法士の仕事です。
その他の活躍場面
高齢者医療に関わらず、ICU(集中治療室)で人工呼吸器をつけるほど重篤な状態の患者さんでも、癌などの病気により終末期迎えている患者さんでも、理学療法は必要とされています。
また、生まれつき障害を持ったこどもたちにも理学療法を提供しています。
このあたりは、高度医療センターやこども医療センターと名のついた病院で行われていることが多いです。
理学療法士の職域
心身の状態は入院中や通院中においても波があると思います。
いつでも元気で過ごせるのが理想かもしれませんが、調子が悪いなと感じることも多いでしょう。
私たち理学療法士は、どんな心身の状況でも、QOL(quality of life:生活の質)をできる限り維持して、最期の時までより自分らしく自立した生活を送っていただくことをサポートしています。
まとめ
病院で働く理学療法士というのは割とイメージ通りだったのではないかなと思います。
次回は施設で働く理学療法士など、医療機関とは異なる場所で働く理学療法士についてご紹介させていただきます。
少しでも理学療法やリハビリテーションに興味を持っていただけたらうれしいです。