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カーショウとマクラナハンが逃した「2年連続オールスター先発登板」は誰が達成しているのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリス・セール(ボストン・レッドソックス)Jul 17, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨年のオールスター・ゲームは、クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)とシェーン・マクラナハン(タンパベイ・レイズ)が先発マウンドに上がった。

 2人とも、今年のオールスター・ゲームにも選出されている。カーショウは、選手間投票でナ・リーグ先発投手の3位に位置した。マクラナハンは、ア・リーグ先発投手の2位だ。

 ただ、どちらも、オールスター・ゲームは欠場する。カーショウは選出の直後、マクラナハンは選出の直前に、故障者リストへ入った。それぞれの代替選手として、デビッド・ベッドナー(ピッツバーグ・パイレーツ)とジョージ・カービー(シアトル・マリナーズ)が選ばれている。

 7月4日を終えた時点で、カーショウの防御率2.55とマクラナハンの防御率2.53は、ともにリーグ3位。両リーグとも、防御率1位と2位の投手も選出されているので、欠場しなくても、彼らが今年のオールスター・ゲームで先発投手として投げることはなかったかもしれない。とはいえ、可能性はあったはずだ。

 2年続けてオールスター・ゲームの先発マウンドに上がった投手は、見落としがなければ、同年2登板と3年連続を含め、17人(延べ19人)を数える。

筆者作成
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 1945年と2020年はオールスター・ゲームが開催されなかったが、1944年と1946年、2019年と2021年に、「連続」で先発登板の投手はいない。

 1959~62年は、年に2度、オールスター・ゲームが行われた。例えば、1959年に2登板のドン・ドライスデールは、7月7日と8月3日のオールスター・ゲームで先発投手を務めた。この2登板の間には、レギュラーシーズンの6試合に登板している。

 3年続けて先発登板は、1933~35年のレフティ・ゴメス、1953~55年のロビン・ロバーツ、2016~18年のクリス・セール(現ボストン・レッドソックス)の3人だ。ゴメスは、史上初のオールスター・ゲームから6度目までのうち、5試合の先発マウンドに上がった。ロバーツも、1950~55年の6試合中、先発5登板だ。2人とも、7年続けてオールスター・ゲームに選ばれたが、あとの2試合は登板していない。試合に出場したのは、すべて先発投手として、ということになる。

 セールも、選出は2012~18年の7年連続。最初の5度がシカゴ・ホワイトソックス時代、あとの2度はレッドソックスへ移ってからだ。2015年を除く、6試合に登板している。

 また、セールとマックス・シャーザー(当時ワシントン・ナショナルズ/現ニューヨーク・メッツ)は、2017~18年に、2年続けて先発投手として投げ合った。これは、1939~40年のポール・デリンジャーレッド・ラフィングに続く2組目だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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