全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今朝は『コレが真のカタナ？』をテーマにお話ししようと思います。

「スズキのカタナ」。

こう聞いて、バイクファンの皆さんの大半はこちらを思い浮かべることでしょう。

『GSX1100S KATANA』ですね。

ですが皆さん、実はこの1100Sカタナが登場してくるより前に、“別のカタナ”があったことをご存知でしょうか。

『GS650G』！

実はこのGS650Gこそ、“最初のカタナ”なのです。

どういうことかと言うと、1100Sカタナをデザインしたことで有名なターゲットデザイン社は、1100Sの形を生み出す前、既に日本刀イメージでこの650Gのスケッチを完成させていました。

つまり日本刀デザインの第１作目が、この650Gのスタイリングということ。

ターゲットデザイン社にとっての“初代カタナ”は、このGS650Gなのですね。

ではなぜ、650Gが『カタナ』として世間に浸透していないのかというと、スズキが650Gの発売時にはカタナの名前を使わなかったからです。

1100Sのほうにははっきりとカタナのネーミングが加えられた一方、650Gにはカタナの名が付けられず、これによって「カタナと言えばGSX1100S！」となってしまったのですね。

もし650Gが『GS650G KATANA』という名前になっていたら、650Gは「650のカタナ」なんて呼ばれて、もっと知名度が高かったかもしれません。

ちなみに駆動方式がシャフトドライブ式なことや、ブレーキ系パーツが朱色に塗装されていたことなど、650Gには個性的な特色がいくつかありました。

1100Sもかなりトガったスタイルですが、このGS650Gも独自の存在感という点では決して負けていないでしょう。