家族で食費2万円は可能なのか?1ヶ月の食費の全国平均はいくら?節約の3つのコツ
子ども3人でも食費2万円台。節約上手のスーパーの回り方という記事が非常に話題になっています。また、Twitterでも「食費2万」というハッシュタグが非常に話題となっています。
この1ヶ月の家族での食費2万円という数字は現実的なのでしょうか。
総務省家計調査(2019)によると、食費の全国平均は二人以上世帯で約7万5000円、単身世帯で約4万円です。
実際に家計を見ていると、その数字はあくまでも平均なので家族で月20万円という人もいれば、月4万円という人もいます。あくまでも、その全国平均なのです。
特に新型コロナの影響で4月5月は外食費を除く自炊費は増大しています。休校や在宅勤務などから家族が3食を家庭で取るようになったからでしょう。
新型コロナウイルス感染症により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など(総務省統計局)
このような状況では家族で月2万円は非常に厳しいと感じます。あくまでも2万円というのは平時でしかも、節約の達人のような家庭のベンチマークなのです。節約が趣味でもないという人は、まずは全国平均を意識すればよいのではないでしょうか。
利用するスーパーを変えれば食費は変わる
月20万円という家庭はどうやったらそんな金額にと思う人も多いでしょう。成城石井や明治屋や紀ノ国屋など高級スーパーやオーガニックスーパーなどで全部をまとめて買っているという人もいます。
反対に郊外のディスカウントスーパーなどを利用すればコストをかなり抑えることができます。時間のある専業主婦(主夫)や高齢者世帯などは時間があるのでこうしたスーパーに買い出しに行くことができるでしょう。
しかし、都市部で忙しく働く共働き世帯はなかなか買い出しに行きにくいでしょう。近場のスーパー、コンビニ、ネットスーパー、デリバリーなどに頼りがちです。しかし、その分、収入が多ければ問題ないわけです。
エンゲル係数とは消費支出全体に占める食料支出(食料費)の割合(%)ですが、概ね25%程度です。収入が低い世帯はエンゲル係数は一般には高くなる傾向があり、収入が高くなると下がる傾向があります。
そのため、全ての家庭が2万円にしなければならない訳では全くないのです。大切なのは収入と支出のバランスです。手取りが30万円、消費支出が28万円、貯金が2万円という場合、食費の目安は7万円(消費支出の25%)程度を目安として考えればよいでしょう。
食費節約のコツ1:予算立て
食費節約で重要なポイントは予算管理です。一人暮らしの人が月4万円以内に抑えようと思うと、1日あたり1000円を使えば30日間で3万円です。まだ、1万円のバッファーがあります。例えば、外食は月2回で1回当たり5000円、日々の食事代は1日1000円以内という形です。
無理のない予算を立てて、確実に守れるようにしましょう。1000円も使わない日もあるでしょう。その場合は、バッファーとして残しておき、急な外食に使うなどもありです。
食費節約のコツ2:在庫管理(先入れ、先出し法)
まとめて食材を買ったものの傷んでしまって捨てるという人も多いようです。できるだけ廃棄のないように在庫を管理することが重要です。
例えば、買い物の前に、自宅の在庫を確認して買い物リストを作ってから買い物に行くなどです。ネットスーパーの場合は、都度確認できるので管理がしやすいです。
また、買い物をしたら、賞味期限が古いものを手前に出すなどの工夫をしましょう。古いものから使っていき、食材の無駄をなくしましょう。
先入先出し法とは、先に入れた商品を先に出して、保管している商品の品質が保管によって劣化することを避ける方法です。
食費節約のコツ3:外食やデリバリーより、簡単な自炊やテイクアウト
ウーバーイーツなどのデリバリーサービスが世界的に流行っていますが、店舗側も消費者側もコストを払う構造になっている場合が一般です。たまに利用するのならよいですが、割高になります。そのため、近所のお店で直接オーダーをして取りに行くほうが手間はかかりますが、店舗側も消費者側もお互いにメリットがあります。
また、野菜などもカットしてあり簡単に調理ができるミールキットを利用するのも一つです。一般にデリバリーよりは安くなります。カット野菜とルーなどを利用するのも手ですね。もちろん全て自炊をするに越したことはないですが、共働きや単身世帯にとってはしんどくならない方法で少しでも減らせたら大丈夫です。
さて、最近では健康志向の人も多いために、むしろ食費はかけるという考えの方もいます。趣味で節約をしている人もいるので、楽しめる人を除いては真似をして苦しむ必要はないと思います。ただ、郊外のディスカウントスーパーを利用など個々の技は参考になるものも多いので取り入れられるところを学ぶのは価値があると思います。