ここ3年の二塁打ランキング。1位のフリーマンは2位と20本以上の差。ベッツもトップ10にランクイン
今年のワールドシリーズで、フレディ・フリーマン(ロサンゼルス・ドジャース)は、第1戦から4試合続けてホームランを打った。
第5戦はホームランがなく、ストリークは途切れたものの、アトランタ・ブレーブス時代に出場した、2021年のワールドシリーズ最後の2試合から数えると、6試合連続ホームランだ。ジョージ・スプリンガー(当時ヒューストン・アストロズ/現トロント・ブルージェイズ)の5試合連続ホームラン(2017年の第4~7戦と2019年の第1戦)を超え、ワールドシリーズの最長記録を打ち立てた。
けれども、フリーマンは、パワー・ヒッターというよりもラインドライブ・ヒッター、あるいはその間に位置する。レギュラーシーズンの通算343本塁打に対し、通算二塁打は508本を数える。ドジャース移籍後のここ3シーズンは、ホームランが72本、二塁打は141本だ。倍近い差がある。ちなみに、フリーマンのチームメイト、ムーキー・ベッツと大谷翔平のここ3シーズンは、ベッツが93本塁打と104二塁打、大谷は132本塁打と94二塁打だ。
2022~24年にフリーマンが記録した141二塁打は、このスパンの最多。しかも、120二塁打以上の選手は、フリーマンしかいない。2番目に多いのは、119二塁打のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)だ。
ベッツの104二塁打は、9位タイ。アレックス・バーデューゴ(現FA)とボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)の2人と並んでいる。ベッツは、2020年2月のトレードで、デビッド・プライスとともに、ボストン・レッドソックスからドジャースへ移った。この時、入れ替わりにドジャースからレッドソックスへ移籍した3人のなかには、バーデューゴがいた。
なお、ここ3シーズンの二塁打トップ20を、安打に占める二塁打の割合が高い順に並べると、25.0%のフリーマンは、4位に位置する。トップ3は、28.7%のジャレン・デュラン(レッドソックス)、27.1%のマット・チャップマン(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)、25.4%のイアン・ハップ(シカゴ・カブス)だ。
レッドソックスの本拠地、フェンウェイ・パークは、二塁打が出やすい。スタットキャストのパーク・ファクターによると、ここ3シーズンの二塁打の指数は123。左打者――スイッチ・ヒッターの左打席を含む――は142だ。平均は100で、全体の指数も左打者の指数も、120以上の球場は他にない。レッドソックスのラファエル・デバースとデュランに、2023年までレッドソックスにいたバーデューゴは、3人とも左打者だ。デュランは、スピードもある。彼らと同じ左打者の吉田正尚(レッドソックス)は、2シーズンの計54二塁打中、63.0%の34本をフェンウェイ・パークで打っている。
また、ここ3シーズンのホームランと二塁打がどちらも三桁は、117本塁打と108二塁打のマット・オルソン(ブレーブス)だけだ。どちらも90本以上は、8人いる。オルソン、ベッツ、大谷以外の5人は、アンソニー・サンタンデア(現FA)が105本塁打と90二塁打、オースティン・ライリー(ブレーブス)が94本塁打と97二塁打、ラミレスが92本塁打と119二塁打、アドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)が91本塁打と90二塁打、フランシスコ・リンドーア(ニューヨーク・メッツ)は90本塁打と97二塁打を記録した。
ここ3シーズンの本塁打トップ20(と盗塁トップ20)については、こちらで書いた。