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なぜAppleは、自社のOSを『Apple元号』で表記するのか? Monterey,BigSur…

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
出典:Apple

KNNポール神田です!

『元号』表記が大嫌いだ!

世界標準でない『元号』表記の文書を見るたびに、うんざりするので高校生ブロガーの作ったChoromeブラウザのプラグインで『和暦西暦変換』で、元号を表示させないようにしている…。

https://poku.work/wareki-seirekihenkan

いくらデジタル庁のような省庁がでてきても、令和と平成と昭和と大正と明治の元号が一緒に共存していると、年月の経過がまったくわからない…。車の車検とかで平成表記だと何年前かも、もうわからなくなった…。

西暦だと、安土桃山時代(1576年)であっても何100年経過がわかるが、天正4年といわれてもまったく???であるからだ。

そうこのように『元号』ほどやっかいなものはない…。

歴史的な行事としての天皇の世代にひもづけられた『元号』にはとても意味があれど、役所のPDF文書やEXCEL文書に『元号』表記を『(年)データ』としてもたせるのは、すぐにでも辞めてもらいたいものだ…という自論を何十年も書き続けている…。

■『Apple元号』は混乱の元…

しかしだ…。Appleの文書でも、時々『Apple元号』に戸惑ってしまうことある。

それは 『macOS』という名称による『元号』だ。

出典:Apple
出典:Apple

古くは猫シリーズ、 山シリーズ から 崖シリーズ まで。

コードネームとしての『元号』は、とてもよいと思う。それはあくまでもOSの次期製品をさすのかプロダクトをさすのかわからにくくする為のコードネームだからだ。しかし、わかりにくくするためのコードネームを標準のOS名にしてしまうと、わかりにくくなるだけだ。

完全にそれは、Appleだけが理解している『元号』と一緒だ…。

たとえば…だが…

Monterey 令和

BigSur 昭和

Catalina 大正

Mojave 明治 

…とされたら、もうどれがどの時代かが、さっぱりとなるからだ。

しかも、こんな説明をされていったい何人の人が左を選ぶのだろうか?

出典:Apple
出典:Apple

このような表記をされると自分のOSはどれなんだ?と露頭にさまよってしまうだけである…。

左 OS10.15以降 Catalina  右 OS10.14以前 Mojave

と言われたほうが、直感的にわかるからだ。

毎回、Apple元号が登場するたびに、macの左上の『アップルメニュー>このMacについて』を確認して自分のOSのバージョンを確認する…。

もはや、このOSのバージョンを意識するのは、毎年6月WWDCの発表会くらいで十分だと思う。それ以降は、『バージョン13.x ○○○』とかの『西暦』に値する数値の表記のほうが間違いがない。

■MacBookProにも西暦表示があるが…

iPhoneにはナンバーがあるから歴史的な経過がわかりやすい。

しかし、iPadやMacBookBookとなると…そうはいかずで、西暦を表示するしかない…。

MacBook Pro (14-inch, 2021)

MacBook Pro (16-inch, 2021)

MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)

MacBook Pro (13-inch, 2020, Two Thunderbolt 3 ports)

MacBook Pro (13-inch, 2020, Four Thunderbolt 3 ports)

MacBook Pro (16-inch, 2019)

MacBook Pro (13-inch, 2019, Two Thunderbolt 3 ports)

MacBook Pro (15-inch, 2019)

MacBook Pro (15-inch, 2018)

MacBook Pro (13-inch, 2018, Four Thunderbolt 3 ports)

もはや、秋葉原の下取り事業者でしか、どんなマシンだったかすらわからない…。それでも西暦とシリアルナンバーがわかればなんとかなる…むしろ、それよりもこちらはメリットがある…。

デザインが大きく変わらないことの良さは、デザインの陳腐化スピードが、20年以上遅れているからだ。いや、デザインが陳腐化しないのだ。

2008年発売の MacBook Pro (15-inch, Late 2008)を

2021年のMacBook Pro (14-inch, 2021)の隣にならべても、

どちらがどっちという見極めが非常に厳しい…。

性能は雲泥の差でも、デザインの差は僅差であることがよくわかる。

むしろ14年も前のデザインが見劣りしないというのも『Appleの発明』といえるだろう。

そう、デザインを変えないことによって、デザインの陳腐化をふせいでくれているのだ。

そのうち、iPhoneもベゼルがますます、小さくなってデザイン要素がもはや僅差になっていくことだろう。

これだけの偉業を達して、ユーザーさえも気づいていない使い勝手を追求しているからこそ、AppleはOSの『元号』を誇らしく使うのは控えておいてほしいいと願う…。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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