K-POPの8人組ガールズグループ「fromis_9」が6月5日にカムバックを果たした。

「#menow(ミーナウ)」のMVを観ると、「明瞭度を上げたキラキラ映像」「3:4画角時代のビデオ映像」が織り込まれている。ここらは「ああ韓国でここ数年流行りのニュートロの要素が入っているな」と感じさせる。

【全文】fromis_9が1年ぶりのカムバック！　「#menow」で伝えたいのは「ありのままの自分」＝オフィシャル解説より

…といった映像や音楽の要素は別の専門家に任せるとして。

ここでは「#menow」の歌詞分析をメインに。何を歌っているのか。ひいてはメンバーたちはこの楽曲を通じて何を伝えたいのか。K-POP業界では楽曲リリースの度に事務所側から丹念な公式曲紹介が添えられるが、今回のその資料にもヒントが大いに散りばめられていた。そこにはガールクラッシュにも多く見られるメッセージ性を彼女たちなりに表現した姿が垣間見える。

「自信に満ちた率直な魅力」を歌う

サビの冒頭分、公式MVでいう0分55秒あたりからのくだり。ここが一番言いたいことなんだろうな。そう感じさせる。

ヌッキョバ Me now

スムギモプシ イデロ Like it

セロウォ Me now

イゲ ナヤ　イロン ナ オッテ

ヌッキョバ Me now

（作詞：チョ・スジン　以下同）

感じてみて Me now

隠すなくことなくそのままで Like it

新しい Me now

これが私よ　こんな私はどう?

（訳は筆者による　以下同）

実際に公式の曲解説資料にもこんなタイトルがつけられている。

「これが私よ、こんな私ってどう？」…自信に満ちた率直な魅力のタイトル曲「#menow」

私は私、自信を持とう。これはfromis_9の「明確な意志」であり、この楽曲で「最も際立っている部分」。オフィシャルはそう記している。

「多くの人たちに今の『私』の姿を率直に見せ、さらに近づきたいという願いを込めている。メンバーの洗練された繊細なボーカルとコンテンポラリーなリズムが絶妙に調和し、音楽的な完成度の高い曲となっている」

歌詞で言うと、楽曲の全体の冒頭のパートにそれが表れている。

四角い箱の中で輝く私の姿　And I know

私に向かって　溢れ出す　Heart

君が知らなかった私の内側の姿　When I say

君はどんな表情をするんだろう

ネモ　カンソク　ファリョハン　ネモスプ　And I know

ナルル　ヒャンヘ　ソダジヌンHeart

ネガ　モッラットン　ネ　アネ　モスプ　When I say

ノン　オットンピョジョンウル　チウルカ

そこから楽曲は「他人に本来の私を見せることに迷いがあったものの、結局どんな姿であっても自分がいるという自信を示す」という展開になっていく。それは「より強固になったfromis_9の内面」なのだという。サビ部分にこんな歌詞がある。

これが私よ　こんな私どう？

そう私は曖昧じゃない Cliché 投げてみて

どんな姿であっても　I don't care

時にChicに　時にCoolに　無関心で　熱い

正解なんかない　I don't care

イゲ　ナヤ　イロン　ナン　オッテ

クレ　ナン　アンポネ　Cliché 　トンジレ

オットンモスピドゥン　I don't care

テロン　Chic テロン　Cool 　ムシメ　タジョンヘ무심해 다정해　

チョンダプ　タウィン　オプソ　I don't care

「自分は自分」「堂々としていよう」というメッセージ性は昨今のガールクラッシュの流れにも合い通じるところがある。それは「#menow」が収録されているアルバム全体のコンセプトでもある。

そういった「ガルクラ」的なものを、fromis_9らしく、爽やかで明るく、親しみのあるスタイルで表現した。これもまた「自分たちらしくある」という彼女たちの新たなステップ、というところか。