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まさかHSPは自律神経失調症になりやすい?繊細さんのための自律神経を整える習慣について

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

日常生活を送る中で、慢性的に心身の不調を感じることはないでしょうか?

なかなか寝付けなかったり気分が優れず何だか不調の日々が続いている人は、「自律神経の乱れ」が関係しているかもしれません。

ここ最近は心がざわざわするような暗いニュースが多いので、繊細な性格の人はテレビやニュースを見るだけで体調を崩してしまうこともあるのではないでしょうか。

今回の記事では、繊細な性格の人と自律神経失調症の関係、繊細さんが自律神経を整えるためにできる習慣について紹介します。

自律神経とは

交感神経

自律神経の一つである「交感神経」は、ストレスを感じたときや身の危険を感じるような緊急時などに反応する役割を持っています。

たとえば緊張したときには、心臓の脈動を速め、血圧上昇、血糖値の上昇、血管の収縮など、身体を興奮状態にさせるための働きをします。

人間の身体は、ストレスを感じると脳が神経伝達物質であるアドレナリンを放出し、交感神経を刺激するように出来ています。

生きるか死ぬかという危険に直面した際に、生存を促すための重要な役割を持っているので、私たち人間にとって交感神経はなくてはならないものと言えます。

ただし、交感神経の過剰な働きは自律神経が乱れる原因になるので、副交感神経とのバランスを大切にしなければなりません。

交感神経の活動を抑えるためには、適度な運動や深呼吸、瞑想などリラックスできる行動を取ることがおすすめです。

副交感神経

副交感神経は自律神経の一部であり、身体をリラックス状態にさせるための神経です。

食べ物の消化や、身体の再生、休息などに関係がある神経と言われています。

交感神経とは逆の作用を持ち、心拍数や血圧を下げる、呼吸をゆっくりにするなど身体の機能を調整してリラックス状態を作り出します。

副交感神経は寝ているときや休息中に活発に働き、疲れを回復させるために必要な修復や再生を促します。

健康的な生活を送るためには、睡眠時に副交感神経をしっかり優位にさせることが大切です。

就寝前に深呼吸やヨガ、瞑想などをすることによって自然と副交感神経が優位に働き、スムーズな入眠に繋げることができます。

自律神経失調症とは

自律神経を調整する機能が乱れ、身体に不調が起こることを「自律神経失調症」といいます。

自律神経は心拍数や呼吸、血圧、体温など身体の自動的な機能を調節する神経であり、これらの機能が不調になることでさまざまな症状が現れます。

それぞれの症状と原因について、下記で説明します。

自律神経失調症の症状

自律神経失調症の代表的な症状には、下記のようなものがあります。

・めまい、立ちくらみ
・動悸
・息切れ、息苦しさ
・頭痛、肩こり
・消化不良、吐き気
・下痢、便秘
・不眠、寝つきが悪い
・手足の痺れや痛み
・気分が優れない、不安を感じる
・慢性的な倦怠感

ただし、これらの症状があるからと言って必ずしも自律神経失調症だと断言できるわけではありません。

ほかの病気が潜んでいる可能性もあるので、症状が長引いて辛い場合は自分で判断せずに、早めに病院を受診するようにしましょう。

自律神経失調症の原因

自律神経失調症は、複数の要因が絡み合って発症すると考えられています。

主な原因には下記のようなものがあります。

・長期的なストレスや緊張にさらされている
・過労や睡眠不足
・食生活の乱れ
・運動不足
・ホルモンバランスの変化
・感染症やアレルギー、慢性的な病気によるストレス
・薬物の副作用

以上のように、自律神経が崩れる原因は複数あります。

過度な緊張が続くような仕事をしていたり、睡眠不足や不規則な生活ばかり送っているなど、日常の中でストレスを受け続けることによって自律神経失調症を引き起こす恐れがあります。

また、女性が自律神経を崩す原因として多いと言われているのは、ホルモンバランスの変化です。

月経周期や更年期によるホルモンバランスの変化で、自律神経の不調が起こる可能性があります。

自律神経失調症とHSPの関係

HSPの特徴

外部からの刺激に敏感に反応するという性質を持った人のことを、HSPといいます。

HSPは「繊細な人」「繊細さん」とも呼ばれ、他の人にはない過敏性を持っています。

HSPの特徴は主に以下のようなものがあります。

・五感が敏感であり、外部からの刺激に強い反応を示す
・感受性や共感力が高い
・情報処理能力が高く、深い洞察力を持っている
・過剰な刺激やプレッシャーに敏感に反応する
・ストレスに弱い
・刺激に敏感に反応するため疲れやすい
・他人から理解されにくい

以上のように、HSPには五感が敏感で刺激に弱いという特徴があります。

普通の人が気にしないような光や物音、においにも敏感に反応を示すことがあり、ストレスを抱えやすい傾向があります。

繊細な性格の人は自律神経失調症になりやすい?

繊細な性格の人やHSPの人は、周りの環境や他人の感情に敏感に反応して、ストレスを受けやすい傾向があります。

また、日中にあった出来事を思い出して眠れなくなったり、小さな物音を敏感に感じ取ってスムーズに入眠できないなどといったこともよくあるのではないでしょうか。

睡眠不足や日中に受けたストレスによって交感神経が活発になった状態が続くと、内臓や筋肉にも影響をきたし、いずれ自律神経を崩す恐れがあります。

そのため、繊細な性格の人は自律神経失調症になりやすいと言えるでしょう。

繊細さんに心がけてほしい自律神経を整えるための習慣

・心を乱すような情報やニュースは見ないようにする

暇になるとついSNSやニュースアプリなどを開いてしまう人は、なるべくスマートフォンから離れ、音楽鑑賞や軽い運動など他のことに意識を向けるようにしましょう。

繊細な性格の人やHSPの人は、暗いニュースやSNSの炎上、不満や愚痴などに大きく影響を受けてストレスが溜まりやすい傾向があります。

ストレスが溜まり続けると、交感神経が活発化して自律神経に不調をきたす可能性があるので気をつけなければなりません。

心を乱すような情報は自分から拾わないように注意して、スマートフォンを使わなくてもできる趣味などに没頭すると良いでしょう。

・正しい姿勢を保つように意識する

立っているときや座っているときの姿勢を正しく保つことは、自律神経を良くするためにとても大切です。

デスクワークや家の中で過ごしているときなど、一日の中で座っている時間が長い人は、背骨に負担がかからないように姿勢を意識するようにしましょう。

つい猫背になってしまう人や姿勢を崩してしまう人は、姿勢を矯正してくれる椅子などを使うと良いかもしれません。

また、長時間座って作業していると血流が滞り、肩こりや腰痛などの原因にもなってしまいますので、一時間に一回は休憩をとって立ち上がるようにしましょう。

仕事の都合で動くことが難しい場合は、座りながらできるエクササイズや座ったまま腕を伸ばすだけでも血の流れが良くなるので試してみてください。

・良質な睡眠を取れるように工夫する

自律神経を整えるためには、良質な睡眠を取ることが欠かせません。

夜は湯船に浸かって身体を温め、寝る一時間前にはスマートフォンを見ないようにするなど、入眠に向けた行動を取るようにしましょう。

寝つきが悪い人は、普段使っているシーツや枕などを見直して手触りの良い寝具に変えてみるのも良いかもしれません。

また、外の車の音や物音が気になる場合は耳栓を使ったり、カーテンの隙間から入ってくる光が気になる場合は遮光性の高いカーテンに変える、またはアイマスクを使うなど、睡眠の環境を整えることが大切です。

まとめ

今回は、繊細な性格の人と自律神経失調症の関係、繊細さんに心がけてほしい自律神経を整えるための習慣について紹介しました。

自律神経を整えるためには、生活習慣の見直しや改善などを長期的におこなっていかなければなりません。

生活習慣を改善するには時間がかかる場合がありますが、適切な治療や自己管理によって症状を軽減させることが可能なので、健康的な生活を意識して過ごすようにしましょう。

もしも自律神経失調症による不調が長期化して生活に支障が出ている場合は、ほかの病気が潜んでいる可能性があるので、無理をせずに病院を受診するようにしてください。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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