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鈴木誠也の5年8500万ドルと菊池雄星の3年3600万ドルは何位!? 今オフの契約総額ランキング

宇根夏樹ベースボール・ライター
鈴木誠也 JULY 31, 2021(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 今オフ、ここまでに総額3000万ドル以上の契約を手にした選手は、5年8500万ドルの鈴木誠也(シカゴ・カブス)と3年3600万ドルの菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)を含め、27人を数える。

 鈴木の総額は13位、菊池は25位タイに位置する。延長契約を交わした選手を除くと、それぞれ、トップ10とトップ20にランクイン。9位と20位タイとなる。なお、このランキングに、ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)やアントニオ・センザテラ(コロラド・ロッキーズ)は入れていない。それについては、ロックアウト前に「今オフの「大型契約トップ20」。暫定1位の10年3億2500万ドルはロックアウト後に追い抜かれる!?」で書いた。

筆者作成
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 この順位は、これからも変動するだろう。現時点でFAの選手のなかには、遊撃手のカルロス・コレイアトレバー・ストーリー、外野手のニック・カステヤノスホルヘ・ソレーアらがいる。ただ、コレイアやストーリーにしても、総額1億ドル未満の契約もあり得る。もしかすると、その総額は、鈴木より少ないかもしれない。長期ではなく、2~3年の契約を交わし――さらに、契約を途中で打ち切ることができるオプト・アウトの権利を盛り込み――再びFA市場に出て、そこで大型契約を得る、というシナリオだ。

 コレイアは、鈴木と同じ27歳。2023年のシーズンを終えても、まだ20代だ。29歳のストーリーも、これまで在籍していたコロラド・ロッキーズ以外の球団で1~2シーズンを過ごし、打者天国のクアーズ・フィールドを離れても打てることを示せば、市場価値は高まる。ストーリーの通算OPSは、ホームが.972、アウェーは.752だ。200ポイント以上も違う。総額1億5000万ドル以上の6人中、半数の3人は30代だ。7年1億8200万ドルのクリス・ブライアント(ロッキーズ)、7年1億7500万ドルのマーカス・シミエン(テキサス・レンジャーズ)、6年1億6200万ドルのフレディ・フリーマン(ロサンゼルス・ドジャース)がそう。年齢からすると、次のオフ以降でも、ストーリーが彼らに匹敵する契約を得るチャンスはある。

 他には、クローザーのケンリー・ジャンセンや外野手のマイケル・コンフォートもFA市場に残っているが、菊池の総額はともかく、鈴木の総額を上回ることはなさそうだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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