南岸低気圧が通過へ

強い寒気や強い冬型の影響で、年末から日本海側では度々大雪に見舞われていますが、今度は東京都心など太平洋側でも降雪の可能性が出てきました。

上図はあす５日（水）午後９時の予想天気図ですが、九州の南西海上、東シナ海に前線を伴った低気圧が発生し、東進する見込みです。これはいわゆる南岸低気圧と呼ばれるもので、冬季に本州の南岸を通過しながら太平洋側に雨や雪を降らせる典型的な低気圧となります。

この低気圧が通過する際、上空に流れ込んでいる下層寒気が強ければ強いほど、みぞれや雪になる範囲が増えることになるのですが、今回の寒気は特に東日本ではみぞれや雪を降らせるには十分な強さといえ、降れば多くの所で雪となる可能性があります。

ただ難しいのは降る量で、今回の南岸低気圧はあまり発達せずに、しかも陸地からやや離れた北緯３０度付近をほぼ真東に進む予想で、あさって６日（木）にかけて、降水域が太平洋側にどれくらいかかるのかが注目ポイントとなりそうです。

今のところ、西日本ほど降水域はまとまるものの、関東南部では数ミリ程度の計算ですから、ちらつく（ぱらつく）程度で終わる可能性も十分にあるのですが、降れば雪の可能性がかなり高いと思われますので、注意が必要です。

６日（木）の降雪予想

上図はコンピュータによる最新の雨や雪の予想（降雪予想）です。

南岸低気圧に伴い、あさって６日（木）の朝は、西日本で降水域がまとまり、九州や四国の山地、あるいは中国地方は平地でもみぞれや雪の所が多くなる予想です。降水量や寒気の強さによっては山地を中心に雪が積もり、大雪となる可能性も考えられます。

そして降水域は南岸低気圧の東進とともに東へ移り、昼前から夕方にかけて、東海や関東南部を通過する見込みです。今回は関東付近に流れ込んでいる下層寒気が強く、関東では南部でも降ればみぞれや雪の範囲が増える計算となっていますが、やはり難しいのは降水量です。

今のところ、関東南部でも数ミリ程度の予想となっており、平地では降っても積もるほどではないと思われますが、箱根や多摩など標高の高い所では積雪となる可能性も考えられそうです。

東京都心でも雪の計算に

上図はウェザーマップが発表している東京都心のポイント予報です。

最新のコンピュータによる計算を反映して、あさって６日（木）は昼前から昼過ぎを中心に、弱いながら雪が舞う予報となっています。

ただ降水量は３時間で１ミリ程度、合計４ミリ程度の計算で、これよりも降水域が弱まれば、ほんのちらつく程度となる可能性もあります。

ちなみに気象庁の予報では、降水域があまりかからない可能性を反映して、曇りの予報となっていますが、１ミリ以上の降水確率は４０％なので、降るとも言えず、降らないとも言えずの状態です。

ウェザーマップの予報では、日中弱いながらも雪が降るため、最高気温は３度程度の極寒となる予想で、曇り予報の気象庁でも最高気温は５度で、しかも予想が低い方にぶれた場合は２度の予想となっています。

雪が降っても降らなくとも、あさって６日（木）は、東京都心など関東南部でも極寒状態となりそうですから、降る可能性のある雪に加え、寒さにも要注意です。