今シーズンは監督のほぼ半数が捕手出身。マーリンズは監督が途中解任となっても、その代行も元捕手!?
今シーズンの日本プロ野球には、捕手出身の監督が3人いる。伊東勤(千葉ロッテマリーンズ)、大久保博元(東北楽天ゴールデンイーグルス)、谷繁元信(中日ドラゴンズ)だ。しかし、メジャーリーグはその比ではない。元捕手の監督は14人を数える。全監督に占める捕手出身の割合は、日本プロ野球が25.0%、メジャーリーグは46.7%。ほぼ倍近い。
もともと、メジャーリーグに捕手出身の監督は少なくなかった。SABRのリチャード・シューマンによれば、1901~81年の監督338人中73人(21.6%)が捕手出身で、56人(16.6%)の外野手を凌いで最多だったという。
近年はその傾向がさらに強まっている。1998~2001年の開幕時における捕手出身の監督の割合は20~25%を推移していたが、2002年以降は30%以上が続いている。2015年の46.7%は2008年と同じ。2008年と2015年では、捕手出身の監督14人中6人の顔ぶれが違う。
また、2015年のベンチコーチ29人のうち、11人は捕手出身だ(ピッツバーグ・パイレーツにはベンチコーチがいない)。AAAの30監督には、元捕手が12人いる。
マイアミ・マーリンズでは現在、マイク・レドモンド監督に解任の噂が出ている。ニューヨーク・ポスト紙のジョナサン・リーマンらによれば、オーナーのジェフリー・ローリアは、レドモンドの後任としてウォーリー・バックマン(ニューヨーク・メッツAAA監督)に興味を示しているという。それが現実になれば、メジャーリーグに14人いる捕手出身の監督は13人に減る。レドモンドは元捕手だが、バックマンは二塁手だった。
だが、マーリンズがレドモンドを解任しても、メッツがバックマンを手放さない可能性は高い。その場合は、ベンチコーチのロブ・リアリーか、AAA監督のアンディ・へインズが監督代行を務めるのではないだろうか。リアリーとへインズはどちらも元捕手。マーリンズだけでなく、カンザスシティ・ロイヤルズとニューヨーク・ヤンキースも、メジャーリーグの監督とベンチコーチ、AAAの監督が、3人とも捕手出身だ。