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15年間片づけをしてわかった!「全然片づかない人」と「少しずつ片づく人」の大きな違い

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

自分らしい暮らしの作り方、藤原友子です。

これまで私は、片づけが苦手だったという方が片づけに取り組み、家や本人の意識が少しずつ変わっていく様子を見てきました。

私自身も子どもの頃から片づけができず、15年ほど前に結婚を機にようやく片づくようになりましたが、やってもやっても片づかなかったころと比べると今は大きな違いがあります。

そこで今日は、全然片づかない人少しずつ片づく人の違いについてです。

全然片づかない人は「足し算」ばかり考えている

全然片づかない人は、片づけようと思っていてもなかなか行動に移せなかったり、片づけてみたけどうまくいかなかった経験があり、すぐに結果が欲しいため

収納グッズに解決を求め、結局モノを足して「足し算」で片づけようとします。

私も片づけができなかったころは、床に散らかるモノをどうにかしようと思ったらホームセンターに行きサイズの計測もせずに棚を買ったり、化粧品の試供品が溢れてきたらすぐに100円ショップへ行き、収納ケースを買っていました。

片づけは収納グッズを買うことから始めるのが正しいように思えますが、収納グッズを買うのは、必要なモノの収納場所がどうしても足りなかった時や、今より使いやすく収納したいと思った時で、つまり最終手段なのです。

紙袋が200枚になった原因は「収納」だった

世の中には、〇〇専用収納グッズと言われるモノがたくさんあります。

〇〇専用収納と言われると、それがあると片づくような気がするものです。

家に紙袋が200枚あったDさん(40代)は

どうやって紙袋を収納しようか悩んでいた時に、通販雑誌で紙袋専用収納BOXを見つけました。

その専用BOXが紙袋の収納問題を解決してくれると信じ購入を決めました。そして家に紙袋が入ってくれば、ひたすらその専用BOXにしまい込んでいった結果、

だんだん紙袋専用BOXはいっぱいになり、隙間を見つけては紙袋を押し込むようになったそうです。しかしよく話を聞いてみると、Dさんの家では紙袋をあまり使用しないとのこと。

専用収納BOXを買い足すことで、本当に必要なのかを考えることがなくなり、さらに使わないモノを溜め込んでしまうという悪循環の足し算を繰り返していたのです。

また、服が多くクローゼットに掛けるスペースがなくなったTさん(30代女性)も、押し入れほどの大きなハンガーラックを購入したら、「これでやっと服が収納できる」と安心しクローゼットの服を見直すことなく、どんどん服が増えていきました。

新しいハンガーラックには頻繁に着る服がかかっていますが、クローゼットにはもう何年も着ていない服がかかったままでした。

なぜそれが必要なのか、どのくらいの数が必要なのかを考えることがなく、安易に収納グッズを買うという足し算の片づけを行うと、モノは増える一方なのです。

片づく人は「引き算」をしている

一方、少しずつ片づく人は常にモノを減らすこと「引き算」を意識しています。

クローゼットがパンパンになればもう着ない服はないか見直し、紙袋の収納スペースがいっぱいになれば、使うサイズと枚数だけを残します。

子どもが学校から持ち帰ったプリント類が溢れてきたのであれば、まずは不要なプリントがないか探します。

先に収納グッズを用意し、しまう場所を作るのではありません。必要なモノを収納する場所が足りなかった時や、より出し入れをしやすくするために収納グッズを買うのです。

「モノの管理」は脳内の体力を消耗する

私はこの15年で、よく考えてから収納を買い足すようになりました。もちろんサイズの計測は手を抜きませんし、見た目も自分が気に入り、我が家にピッタリなモノを選ぶようにしています。

買い急ぐことや妥協して買うことはなくなりました。化粧品の試供品も収納することは考えず、常に消費することを意識しています。

片づけとはモノを管理すること。モノの量が多いほど片づけは大変になります。

新しい収納グッズやモノを買い足した一瞬の喜びは、管理をする大変さにつながることもあります。モノの管理は知らないうちに脳内の体力を消耗していくのです。

「全然片づかない人」と「少しずつ片づく人」の違いは、足し算で片づけているか、引き算で片づけているかどうかです。

引き算を意識すると、家にあるモノとその量を把握できているという安心感や、大切なモノが手元にあるという充実感を手にすることができ、本当に必要なモノが残り片づけに追われない生活に近づきます。

片づけたいと思った時、収納道具を買ったり、スペースを増やすこと(足し算)は最終手段として考え、まずは、不要なモノを手放すこと、もしくは必要なモノを選ぶことから始めてみてはいかがでしょうか。

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選ぶ暮らしラボ 藤原友子(ふじわらゆうこ) 

1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。長男との片づけバトルで「大切なモノを選ぶ」ことの重要性に気づき、「選ぶ」から始める片づけや暮らし方を伝える活動中。

二男二女の母で「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」で暮らしている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』

1975年大分県生まれ。結婚後、子どもの頃から苦手な片づけを始める。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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