韓国軍情報当局、北朝鮮「重大実験」は固体燃料ではなく液体燃料ロケットエンジン燃焼試験と判断
12月7日に北朝鮮が西部の東倉里にある西海衛星発射場で実施した「重大実験」について、韓国軍情報当局は「固体燃料ではなく液体燃料ロケットエンジン燃焼試験」という判断を行ったと韓国メディアが報じました。ただし弾道ミサイル用か衛星打ち上げロケット用かは判断がまだ保留されています。
- 情報当局、北「重大実験」は固体燃料ではないと判断(韓国語):YTNニュース
- 軍情報当局、北朝鮮「液体燃料高出力エンジン試験」と推定(韓国語):ハンギョレ
- 「実際に液体燃料を注入する場面がアメリカの情報機材に捕捉されたことが分かった」(韓国語):KBSニュース
東倉里の施設に固体燃料用の物は無く、液体燃料を使用する高出力エンジンの燃焼試験だったという推定です。これまで北朝鮮では固体燃料ロケットエンジンの試験は東部の咸興にある施設で行われてきましたが、固体燃料のロケットモーターケースを縦置きするのは困難が多いので横置き噴射式で実施しています。
東倉里の液体燃料ロケットエンジン燃焼試験棟は縦置き噴射式で山の斜面を利用して設備が建設されており、これを固体燃料ロケットエンジン試験用に改造するのは不向きな上に大変な手間が掛かります。この場所は常にアメリカの偵察衛星で監視されており気付かれずに工事を進めることはほぼ不可能に近く、固体燃料の試験である可能性は低いと考えられます。