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【あなたは大丈夫?】意外とやりがちな焚き火やBBQ周りのNG行為

いわもととしたつキャンプクリエイター/アウトドアライター

BBQや焚火を囲んでの食事はものすごく楽しいのですが、忘れがちなのは「火は怖い」という事。キャンプのビギナーの方はもちろんですが、ベテランキャンパーも気を付けないと最悪、命の危険にさらされる可能性があります。

実際に2023年5月、BBQ中にグリルへアルコールを投入し、学生1人が亡くなったという痛ましい事件が起こりました。何となく大丈夫かな?と思った事でも非常にリスクが高いという事は十分考えられます。今回はこういった事件や事故がなくならないことを祈り、やってしまいがちな火の周りの危険な行動をピックアップして紹介していきたいと思います。

ジェルの着火剤を火に投入

松ぼっくりは天然の着火剤。着火剤選びにもこだわってみては?(写真AC)
松ぼっくりは天然の着火剤。着火剤選びにもこだわってみては?(写真AC)

ディスカウントショップやホームセンターでも安く販売されており、使用量も調整しやすいことからジェル式の着火剤は人気があります。薪の上に垂らして火をつければ比較的楽に燃えるというのも嬉しいポイント。

これは結構有名なのですが、焚き火やBBQ中にもう少し火力が欲しいと思ってジェル式の着火剤を入れるのはNGだったりするんです。少量を投入してたまたま何事もなかったという事でリスクと感じていない方もいらっしゃいますが、場合によってはジェルを伝ってチューブに着火する危険性があるんです。

慌てて手を放してもチューブに火が着いてしまうと非常に危険。近くにいた人の服に着火してしまうと大やけどの可能性もあります。使用する時は着火時に留めておき、追加で投入する用途には固形の物を用意しておきましょう。

途中で新聞紙を大量に投入

燃やすものとしてポピュラーですが、火のついた新聞紙が舞うのは恐怖です(写真AC)
燃やすものとしてポピュラーですが、火のついた新聞紙が舞うのは恐怖です(写真AC)

身近で良く燃えるものと言えば新聞紙。火おこしをする時の焚き付けとしては非常に優秀ですが、薄い紙という事で一気に燃え尽きてしまう事もあります。

こちらも着火時に少量使う分には大きな問題は無いと思いますが、たき火の途中で大量に投入してしまうと、たき火の上昇気流に乗って燃えかけの新聞紙も飛んで行ってしまう危険性があります。

漂っている内に冷えて鎮火する場合もありますが、化学繊維などに触れてしまうと一気に燃え広がることもあります。使用する場合は必要最低限にするなど、拝領を欠かさないようにしましょう。

枯葉の上で焚き火

これくらいの枯葉でもちょっと怖いです(写真AC)
これくらいの枯葉でもちょっと怖いです(写真AC)

燃えやすい物が周りにある時に焚火をするというのはNGと理解している方は多いかと見受けられますが、意外と見落としがちなのが「枯葉」の存在。秋や冬になるとキャンプ場でも見かけます。

区画分けされているサイトなどは掃除されており枯葉などは基本ありませんが、林の中にあるフリーサイトなどでは枯葉のじゅうたんがあったりすることも。ビジュアルは良いのでここでキャンプをするというのももちろんアリなのですが、その上で焚き火をするのは絶対にやめましょう。

枯葉の種類によっては簡単に燃えるものもありますし、一度火が着いたら山火事になって多くのキャンパーの命を脅かすリスクがあります。

「自分のあたりまえ」や「前うまくいったから」を疑って

直火OKでも周りの環境に気を付けて(写真AC)
直火OKでも周りの環境に気を付けて(写真AC)

いかがでしたでしょうか。「やっちゃってたな」という事、ありませんでしたか?冒頭で触れたアルコールの事故は、前日の予行練習ではうまくいっていたそうです。リスクが高いやり方でも、上手くいく時があって安全だと錯覚する事もありますので、十分に注意して、安全にBBQや焚火を楽しみましょう。

キャンプクリエイター/アウトドアライター

『子どもを育む場としての「キャンプ」こそ持続可能な社会の第一歩』をテーマに、子どもはもちろん大人の環境意識やサバイバル知識を高めるために日夜活動。実体験を通したキャンプの知識や雑学、マニアならではの考察についてお届けしていきます。

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