JR旅客6社「往復乗車券と連続乗車券」廃止発表で言及されていた「学割変更」 再び改悪心配する声も
2024年12月2日、JR旅客6社は、往復乗車券と連続乗車券の販売を2026年3月に終了すると発表した。片道601km以上を利用すると運賃が1割引となる「往復割引」も終了となる。往復乗車券はA駅とB駅間で「ゆき」と「かえり」を同じルートで利用する場合の乗車券で、連続乗車券とはA駅からB駅で折り返すなどしてC駅までというように片道または往復とならない場合の乗車券で、有効期限は通算される。
この発表資料の中では、学生割引などの割引証や一部の特別企画商品(ジパング俱楽部等)についても今後の取り扱いについて変更となる旨が記されていた。
学生割引は、JRから指定を受けた中学・高校・大学・専修・各種学校の学生・生徒で、片道101km以上を利用する場合は運賃が2割引となるもので、片道601km以上を往復利用する場合は往復割引で1割引となった運賃が、さらに学割適用で2割引となるものである。一方のジパング倶楽部については、満65歳以上であれば年会費3,840円を払えばだれでも入会でき、全国のJR線のきっぷが20回まで3割引で購入できるというサービスである。
こうしたことから、早くもSNS上では学割やジパング倶楽部の制度改悪を心配する声が上がり始めている。これらがどのような変更内容となるのかはJR6社からの公式発表がなければ分からないが、心配されるのは割引率の減少だ。
また、少なくとも往復乗車券や連続乗車券の学割購入の場合、1枚でよかった学校発行の学割証が2枚必要になる。学校によっては年間で10枚までなど、学割証の発行枚数に制限をかけているところもあるので、乗客によっては不利益を生む場合もあるだろう。
(了)