訴訟の影響は? 「パルワールド」PS5版が1週間遅れで日本発売 ゲームファン当惑 #専門家のまとめ
任天堂と訴訟になったポケットペア(東京都品川区)が、人気ゲーム「パルワールド」のPS5版を日本国内で4日から発売を始めたと発表しました。日本以外の地域では約1週間前(9月25日)に発売済み。これまでの経緯と共に振り返り、考えてみます。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
今回の発表がなぜ再びゲームファンを驚かせているかと言えば、東京ゲームショウの直前に「パルワールド」のPS5版発売を電撃的に発表したとき、「日本の発売時期は未定」としていたからです。にもかかわらず、わずか1週間後に日本での発売を始めたのですから、戸惑うのも当然でしょう。
こんなにすぐ出せるなら、PS5版の発表時に「日本地域は近日予定」などとアナウンスすることもできたわけです。そして冷静に考えると、日本の発売が1週間遅れただけの話でもあります。しかし、この時間差で「任天堂の訴訟が影響して、日本版が出せないのでは」と思い込んだ人もいたわけです。しかし「1週間の時差」をつけて日本の発売時期を「未定」にしたことで、ゲームファンの間でさらなる話題になったことは事実でしょう。
そしてPS5版「パルワールド」の評価ですが、5日現在で「4.87(5点満点)」で、並み居る人気ソフトよりほとんどが上という、見事な“成績”です。そういえばゲームショウでも関係者らと「パルワールド」の訴訟について話になりました。「ポケモン」にかなり寄せたゲームデザインに対して疑念の声がある一方で「ゲームは面白いだけにタチが悪い」(大手ゲーム会社社員)というボヤキが、この事態をうまく表現しているように思えました。
「パルワールド」は訴訟を抱えており、ポケットペアとしては余計なことを語らないほうが得策ですが、そうなるとゲームファンへの説明が不足します。そこにコンテンツ強化の動きをすると、強硬姿勢になるわけです。知名度アップという意味ではプラスですが、果たしてどうなるのか。今後の動きも、目が離せそうにありません。