米YouTuberが回転寿司店スシローで撮影した炎上動画における4つの問題点
YouTuberの迷惑動画
子供たちが将来なりたい職業にYouTuberが挙げられるようになっていますが、私は以下のようにYoTuberと食に関する記事をいくつか書いてきました。
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テレビが完璧というわけではありませんが、YouTubeはまだ発展途上ということもあり、テレビに比べると粗い問題が目立ちます。
つい先日も、<米YouTuber、今度はスシローで迷惑動画 回転寿司レールにカメラ置き無断撮影...>で指摘されたような問題が起きました。
寿司レールに小型ビデオカメラ
日本に在住するアメリカのYouTuberが回転寿司店のスシローで、寿司レールに小型ビデオカメラを置いて撮影し、YouTubeに公開しました。
賛否両論があったことが先の記事でも指摘されていますが、改めて問題を整理してみましょう。
この件については以下の観点から問題があると考えています。
- 衛生管理
- バックヤードの取材
- プライバシー保護
- 模倣犯の出現
衛生管理
先の記事でも触れられており、多くの人が問題であると感じることは、衛生面の問題でしょう。
回転寿司のレーンは、きれいにされた台とそれに載せられた鮮度のよい寿司だけが回るところです。時々ポップも回っていますが、回ることを配慮されており、衛生面は気遣われています。
しかし、YouTuberはいつ消毒されたかも分からない小型ビデオカメラをそのままレーンに載せています。寿司が置かれたり、不特定多数の人が接っしたりするレーンに私物を置くことは認められないでしょう。生鮮食品を扱う飲食店で、意図的に外部から持ち込まれた菌が付着する可能性が高まってしまうのは問題です。
日本の回転寿司は、日本の食文化である寿司にエンターテイメント性を付加した業態であり、訪日外国人にも人気となっています。しかし、日本の食文化をないがしろにするような行動は野放しにしてはなりません。
バックヤードの取材
小型ビデオカメラをレーンに載せて7分間も撮影し、コンベアを一周してバックヤードで従業員に回収されました。
バックヤードは客を応対するスペースではなく、客を始めとする部外者に見られてよい場所でもありません。その飲食店が部外者には知られたくない企業秘密もあるので、勝手に覗かれたら困る場合もあります。
いくらテレビや雑誌、ウェブの取材であったとしても、無断で撮影することはありません。フリーのジャーナリストでも同様です。取材の際には、広報もしくは店舗責任者が必ず付随しており、互いに確認し合いながら撮影を進めるものです。
メディアに取り上げてもらえるといっても、自社の不利益につながったり、不都合が生じたりするのであれば、飲食店はわざわざ手間暇をかけて取材対応する意味がありません。
そもそも取材であっても取材でなくても、部外者に公開されていない場所を勝手に撮影することは、常識的に考えても行ってはならないことでしょう。
プライバシー保護
取材で撮影する時に、最も気を遣うことのひとつとして挙げられるのは、客のプライバシーです。客が写り込んだ映像や写真を使うことはできません。
テレビであれば、インタビューする時は当然のこととして、背景に映り込んだ場合にも細心の注意を払っており、客一人一人に映ってよいかどうかを確認しているほどです。テレビだけではなく、雑誌やウェブで写真を撮影する際にも、客が写り込まないようにしています。
しかし、今回の場合には、客に写ってよいかどうか許可を取っておらず、撮影されています。単に個人の記録として撮影しているのであればともかく、YouTuberは最初からYouTubeに動画をアップロードしようとしていたので、許可を取る必要があったでしょう。
多くの人が視聴する人気YouTuberの動画であれば余計に、他者のプライバシーへの配慮は不可欠となるでしょう。
模倣犯の出現
回転寿司店で客が許可なくレーンに小型ビデオカメラを載せて撮影することは基本的に許されていません。しかし、YouTuberが動画をアップロードしてしまうと、こういった行為が許される行為であると考え、模倣する人が現れそうなので心配しています。
特に、訪日外国人にとって回転寿司は日本で体験したい人気の食となっているだけに、回転寿司で面白そうな撮影方法があることを知れば、視聴数を増やすために真似をしたくなるYouTuberは多そうです。
海外のYouTuberだけではなく、回転寿司のことを訪日外国人よりもよく知っている日本人YouTuberでさえも真似する可能性があります。
こういった観点からも、この行為が真似してはならない禁止行為であると周知され、動画は少しでも早くYouTubeから削除されるべきです。
日本の食文化を伝えてほしい
YouTuberは大きな影響力があり、中には年収が億という単位にも上るYouTuberもいます。
視聴数が報酬に直結するということで、毎日動画をアップロードしたり、刺激的な画を撮ったり、他の人がしないことを発案したりと、競争が激しくなっています。
その結果、飲食店や客に迷惑を掛けたり、日本の食をないがしろにするような行為につながったりするのは残念です。
単に面白いからということではなく、日本の食文化の素晴らしさをしっかりと伝えてくれるようなYouTuberが現れてくれることを願います。