性格や体質は遺伝するのか? 親が精神病だと子供も精神病になりやすいのか? 私たちに出来ることは何か?
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日のテーマは、「性格や体質は遺伝するのか? 親が精神病だと子供も精神病になりやすいのか? 私たちに出来ることは何か?」です。
このYahoo!ニュース記事をご覧下さっている方から、ご質問をいただきました。
今日はそれに答える形で、お話を進めていきたいと思います。
遺伝についてのご質問ですが、
ズバリ、性格は遺伝します。そして体質も遺伝します。
さらに、もう少し正確に言うと、「全部が全部遺伝するというわけではなく、遺伝することもある」というように捉えていって頂ければ…と思います。
私が研究している生まれつき性格ですが、多くの場合、赤ちゃんは、お父さんかお母さんに似た生まれつき性格を持って生まれてきます。もしくは、お爺ちゃんかお祖母ちゃんに似た生まれつき性格を持って生まれてきます。これが遺伝です。
でも時には、お父さんお母さんにも、お爺ちゃんお祖母ちゃんにも似ていない赤ちゃんが生まれてくることがあります。だから、全部が全部、遺伝によって決まるということはないです。
体質もそうです。赤ちゃんは、両親か祖父母に似て生まれてくることが多いです。顔つきだってそうでしょ。通常は、ご両親か祖父母に似て生まれてきます。赤ちゃんが、両親にも祖父母にも、全然似ていないで生まれてくる…ということは、ごくまれにしかありません。
背が低い高いも、太りやすい痩せやすいも、目が悪くなりやすい悪くなりにくいも、遺伝に影響されます。お父さんお母さんが髪の毛が太くてゴワゴワだったら、生まれてくる赤ちゃんも、髪の毛が太くてゴワゴワである可能性が高いです。髪の毛の質も、両親や祖父母に似るように、細かい爪の形でさえ、両親や祖父母に似るものです。
ガン家系の人と結婚したら、自分の子どもも癌になる可能性が高くなります。知能指数の高い人と結婚したら、自分の子どもも、知能指数が高い可能性が高くなります。
私は、プロの心理カウンセラーをやっているのですが、よく訊かれる質問があります。それは、「精神病って遺伝するのですか?」というものです。
私は思います。「性格や体質を含めて、ほとんど全てのものが遺伝する可能性があるのに、どうして精神病だけが遺伝子するのかしないのか、問うのか?」と…。
精神病も、ガンや心臓病と同じく、遺伝する可能性が高いということは、否定できない事実です。問題は、どのくらいの確率で遺伝するかということになるかと思うのですが、これは、性格や体質も含めて、一概には言えません。
要するに、何ごとも、
遺伝するかもしれないし、遺伝しないかもしれない…ということです。
今日は、遺伝の話ばかりしましたが、どういう人間になるか? ということは、育て方や育ち方、本人を取り巻く環境も、遺伝と同じぐらい、もしくは遺伝以上に、本人に与える影響が大きいものです。
よって、遺伝を気にするのは大切なことですけれど、必要以上に遺伝を気にしないようにしていって頂ければ…と思います。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。