1gで地球を破壊する「アマテラス粒子」VS時速100kmで飛んで来る野球ボール「オーマイゴッド粒子」
皆さんは、この宇宙で最強の粒子は何だと思いますか?ヒッグス粒子やフェルミ粒子、ガンダムが好きな方ならミノフスキー粒子を挙げられるかもしれません。本記事では、それらの粒子たちも押し黙ってしまうほど最恐な粒子を二つご紹介します。
■時速100kmで飛んで来る「オーマイゴッド粒子」
オーマイゴッド粒子は、1991年に宇宙で発見された超高エネルギー宇宙線です。この粒子一つのエネルギーは約300エクサ電子ボルトと推定され、約140グラムの野球ボールが時速100kmで飛んでいるのと同じ運動エネルギーに相当します。
これは、地球上で作り出せる最も高エネルギーの陽子に比べると、約4000万倍に匹敵します。また、この粒子は光速に近い速度で運動しており、その速度差はなんと1.5フェムトメートル。つまり、光と競争をした場合、22万年間でやっと1cmの差がつく計算となります。
その驚くべき性質から、畏怖の念を込めて「オーマイゴッド粒子」と名付けられました。日本語で言うと、「なんてこった粒子」になります。
■1グラムで地球を破壊する「アマテラス粒子」
2023年、大阪公立大学を中心とした国際研究チームは、宇宙から降り注ぐ謎の高エネルギー粒子を発見したことを発表しました。
上の写真はテレスコープアレイ実験といって、アメリカで琵琶湖と同じ広さに並べた望遠鏡などを使って観測を行っています。しかし、この粒子が発生した方向を観測しても天体はおらず、発生源は不明ですが、銀河の中心にある超巨大ブラックホールから発せられているのではないかと考えられています。
そして、この粒子は日本人が発見したことと、日本神話に登場する太陽神の名前から「アマテラス粒子」と名付けられました。これは1991年に観測された史上最大の宇宙線「オーマイゴッド粒子」に次ぐ程のエネルギーとなります。
今後、このアマテラス粒子の謎を解明することで、宇宙で起きる新しい現象の発見につながる可能性があります。
皆さんが新種の粒子を発見したら、どんな名前を付けますか?
【関連動画】
【関連記事】