10月2日は豆腐の日 ボウルを持って買いに行った昭和の時代の豆腐屋さん
10月2日は「10(とう)2(ふ)」の語呂合わせで「豆腐の日」。
今ではスーパーやコンビニで買うパックされた豆腐が主流だが、筆者が小さい頃は、近所の豆腐屋さんへ、母から渡されたボウルを持って買いに行っていた。
先日、たまたま小さい頃に住んでいた地域に行ってみたところ、今も変わらず営業していた。嬉しかった。
豆腐など日配品のメーカー・店頭でのロスは101億円相当
農林水産省「食品ロスの削減に向けて」(平成30年度)p55によると、豆腐や納豆など、日持ちしにくい「日配品(にっぱいひん)」と呼ばれる食品の廃棄は、年間25,200トンに及ぶ。金額にして101億円相当だ。
豆腐を含む、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、パン、洋菓子類、ハム・ソーセージ、魚肉加工品などの、メーカーでの廃棄量は6,500トン。金額にして25億円。小売店での廃棄は18,000トン(76億円)。
豆腐に関しては、メーカーでの廃棄率は0.4%、小売店での廃棄率は0.75%。これを減らそうと、群馬県の大手豆腐メーカーである相模屋食料は、日本気象協会の気象データを活用し、気候や気温に合わせて出荷し、需要と供給の誤差を最小限に抑える取り組みを続けている。
消費者ができることは「すぐ食べるなら手前から」「冷蔵庫で保管する水を毎日替える」
われわれ消費者が豆腐を最後まで食べきるためにできること。たとえば3つ挙げてみる。
見切り品があり、すぐ食べるなら見切り品を買う
見切り品が店頭にあり、すぐ食べるのなら、見切り品を買う。食品ロスが減る。
すぐ食べるなら、手前から
店頭で「すぐ食べるなら、奥から(日付の新しいのを)取らないで、手前から取る」ということ。店頭で廃棄するコストは結局、消費者に跳ね返ってくるからだ。
毎日水を替える
いったん買って来た豆腐は、パックの場合、保存容器に移して、毎日、水を替えると日持ちしやすい。歯磨きみたいに習慣にすると、面倒ではない。
昭和の時代の豆腐屋さんであれば、スーパーやコンビニとは違い、お客さんが選ぶわけではないので、作ったものから順番に売れていくだろう。客が容器を持っていけばパックは不要なので、環境にも負荷をかけない。
個人の豆腐屋さんは、店舗数はかつてより少なくなったが、ずっと営業を続けて欲しい。そのためには、消費者が買うことだ。近所に豆腐屋さんがあったら馴染みの客になるといい。ただお金との交換だけではなく、料理法を教えてくれたり、会話もできる。時にはおまけしてくれることもあるかもしれない。それこそ買い物の醍醐味なのだけど。
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