年俸2032.5万ドルのQOに対し、大谷翔平の今年の年俸は3000万ドル。あとの6人の年俸は!?
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今オフは、7人のFAがクオリファイング・オファー(QO)を申し出られた。
QOは、FAになった選手に対し――FAになる前ではない――それまでの在籍球団が申し出ることができる、1年間の再契約だ。金額は、年俸上位125人の平均。今オフの場合は、2032万5000ドルだ。
7人のうち、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス→FA)は、今シーズンの年俸が3000万ドルだった。もし、QOを受け入れると――そうすることはないだろうが――年俸は1000万ドル近いダウンとなる。
あと6人の今シーズンの年俸は、ブレイク・スネル(サンディエゴ・パドレス→FA)とアーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ→FA)が1600万ドル、ジョシュ・ヘイダー(パドレス→FA)が1410万ドル、ソニー・グレイ(ミネソタ・ツインズ→FA)が1270万ドル、コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス→FA)が1250万ドル、マット・チャップマン(トロント・ブルージェイズ→FA)は1200万ドルだ。いずれも、今シーズンの年俸よりもQO(来シーズンの年俸)のほうが高い。
ただ、昨オフまでに、QOを申し出られた延べ124人のうち、受け入れて球団に戻ったのは13人だけだ。ちなみに、過去にはQOを何度か申し出られた選手もいるが、現行のルールにおいては、1度申し出られると2度目はない。また、FA直前のシーズンに途中移籍の選手も、QOの対象にはならない。
ベリンジャーは、QOを申し出られる前に、年俸2500万ドルの相互オプション(解約金500万ドル)を破棄している。それよりも少ない、2032万5000ドルのQOを受け入れるはずはない。他の選手も、QOを断る可能性は高い。
チャップマンとノラの2人は、昨シーズンと今シーズンの成績を比べると、今シーズンのほうが低い。チャップマンは、出塁率(.324→.330)とOPS(.757→.755)こそほぼ同じながら、ホームランは10本減った。27本→17本だ。ノラは、両シーズンとも32試合の先発マウンドに上がり、イニングが205.0→193.2、奪三振率が10.32→9.39、与四球率が1.27→2.09、防御率は3.25→4.46だ。他のスタッツはともかく、防御率は1点以上も悪化している。
それでも、評価が急降下することはないだろう。チャップマンのシーズン本塁打は、昨シーズンが最多ではなく、出塁率とOPSも、もっと高いシーズンがある。ノラのシーズン防御率も、同様だ。また、2人とも、来シーズンの年齢(6月30日時点)は31歳。FAとしては、高齢ではない。
チャップマンは、三塁の守備も優れる。今シーズンは、4度目のゴールドグラブに選ばれた。ノラは、ここ7シーズンとも規定投球回をクリアし、そのうちの3シーズンは200イニングを超えている。2017~23年の計1233.1イニングは、ゲリット・コール(現ニューヨーク・ヤンキース)の1279.2イニングに次ぎ、2番目に多い。このスパンに1200イニング以上を投げた投手は、彼らの他にはいない。
来シーズンの年俸あるいは年平均額がQOを下回ったとしても、長期契約を手にすることができそうだ。