防衛戦間近、チャンピオンは"あの曲"でリングに上がる
26日に3度目の防衛戦のリングに上がる第63代日本ライト級チャンピオン、宇津木秀。12戦全勝10KOの宇津木は、今回の試合までに95ラウンドのスパーリングをこなした。
宇津木は言う。
「調子はいいですよ。5~6ラウンドで仕留めたいです」
確かに日本ライト級王者は順調な仕上がりを見せている。挑戦者は、同1位で17戦12勝(7KO)2敗3分の仲里周磨。
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20230329-00342796
宇津木にとってベルトを懸けたファイトは、今回が4度目。日本タイトルマッチのリングに上がるようになってから、入場時の曲を『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』に変えた。御存知のように、村田諒太がリングインの際に使用していた物である。
「最初はプロレス好きの友人の薦めで『スカイ・ハイ』をかけてもらっていました。で、日本タイトル戦の前に何気なくTVを観ていたら、『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』が聞こえてきて、『お、これがいいな!』と思ったんです。以来、使わせてもらっています。たまたま村田さんと被っちゃったんですよね」
その村田諒太は、先日引退をアナウンスした。直接言葉を交わしたことはないが、宇津木にとって村田は特別な存在だ。
「僕はボクシングは大学卒業まででいい、と思っていました。でも、村田さんとアッサン・エンダムの第1戦を目にして、やっぱりプロでやってみようという気持ちになったんです。プロの華やかさ、格好良さに惹かれましたね」
「『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』が会場で流れれば、ボクシングファンは、"村田さんの曲だ"と感じるでしょう。オリンピックで金メダリストになり、プロでも世界王座に就いた方です。僕が改めて述べるまでもなく、偉大なボクサーでしたね。彼の引退は寂しいですが、次世代である僕らが頑張らなければいけない。
あの曲で花道を歩く以上、恥かしい試合は出来ない。勝たなきゃいけない。まだまだおこがましいですが、村田さんに負けないくらいいい選手になってみせる、という思いです」
4月26日、後楽園ホールに『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』が響く。宇津木がどんなパフォーマンスを見せるかに期待したい。