殿堂入り投手のスモルツが二刀流に挑戦も大苦戦
アトランタ・ブレーブスなどで活躍してメジャー通算213勝、154セーブを記録した殿堂入り投手のジョン・スモルツが、6月28日からコロラド州コロラドスプリングスで開催されているゴルフの全米シニアオープンに出場した。
5月に行われた予選会を突破して本戦への出場権を獲得したスモルツだが、パーが5つ、バーディーはなしの15オーバー、85で初日のラウンドを終えた。
155人が出場している大会で150位タイと苦しんだスモルツは「このコースに通用するだけの力はまだない」と弱音を吐いたが、プロゴルファーでもこのコースに苦戦しており、日本から唯一出場している米山剛も10オーバーを叩いた。
現役時代からメジャーリーグでトップレベルのゴルフの腕前を誇っていたスモルツは、友人のタイガー・ウッズから「自分が見た中では、プロを除いた最高のゴルファー」と言われるほどの実力者だったが、プロの実力を思い知らされた。
「登板前の気持ちとゴルフをするときの気持ちは似ているし、ゴルフも投球も自分次第。先発したときは115球前後をよく考えながら投げるけど、ゴルフも同じだ」とスモルツはゴルフと投球の共通点を挙げる。
スモルツは先発投手として最多勝を2度、抑えとして最多セーブを1度記録。「通算200勝、150セーブ」を達成したメジャー唯一の投手で、日本球界でも206勝、193セーブの江夏豊しか成し遂げていない。
「先発」と「抑え」の二刀流には成功したスモルツだが、「投球」と「ゴルフ」の二刀流をマスターするにはもう少し時間がかかりそうだ。
ちなみに日本人メジャーリーガーでは長谷川滋利が、昨年の全米アマチュア選手権の予選会を勝ち抜いて本戦出場を果たしたが、2日間で21オーバーを叩き、312人中296位で決勝ラウンドには進めなかった。