早く寝て…!寝て欲しいのに座ってしまう赤ちゃんを寝かしつける3つの対策【専門家解説】
寝かしつけの時や夜中に、体を横に倒して寝てほしいのにも関わらずお子さんが座ってしまうということ、ありませんか?
実際にこういったお悩みのご相談をいただくケースも結構多いです。私の運営する寝かしつけ強化クラスでも、寝かしつけようとしてもどうしても座ったり四つん這いになってお尻を振ったりしてしまって寝られない子、というご相談がありました。お話だけきけばかわいい想像をしてしまいますが、実際に毎日現場で戦うママやパパは大変ですよね(汗)
この記事では『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』著者の乳幼児睡眠コンサルタントねんねママが、赤ちゃんが寝ずに座ってしまう理由とその対策を解説していきます。
なぜ座ってしまうの?
最初にお伝えすると、こういうところが悪いから、こういう条件下だと座ってしまう!というものがあるわけではありません。
成長発達の度合いやその日の調子、お子さんの好みなどによって、座りたくなってしまうことがあると考えられます。その具体的な例を4つ挙げてみます。
①まだ眠たくなくて体を動かしたい
寝かしつけが早めだったり、その日の活動量が少なかったりするときに起こるパターンです。いつもはそんなことないのに、時々座ったり遊んだりして寝てくれないことがある、という場合はこれが当てはまるかもしれません。
まだ疲れが足りなくて、赤ちゃんとしてはちょっと眠るための力が弱いのです。もう少し遊びたい、電気を消されたけれども眠れない、という意味で泣いてしまっているのかもしれません。
②座る練習をしたい
おすわりをマスターしたばかりのときに起こりがちなのですが、座ることができるようになったばかりだと、いつでもどこでも座る感覚を練習したくて仕方ないのです。
赤ちゃんはもともと無意識の発達欲求で動いているので、とにかく行動の動機は「発達したい!」という欲求なのです。そしてその発達のためには「繰り返しの練習」が必要となります。
おすわり、という感覚、筋肉の使い方、手のサポートの仕方などすべてを自分のものとするためには繰り返し、座る練習をする必要があるのです。その欲求のとおりに行動しているので、寝るべきシーンなのに座ってしまう…ということがあります。
ハイハイばかりして寝ない、つかまり立ちして寝ない、などでも同様のことが言えます。
③座っているほうが落ち着く
単純に座っている方がリラックスできる、ということもあるかもしれません。
寝るためにはリラックスモードに入っていく必要があるのですが、赤ちゃんはまだその寝方が上手ではありません。
横になって目を閉じて〜と当たり前のことがなかなかできず、座っているほうが気持ちが落ち着く…ということも可能性としては考えられます。
以上に挙げた3つのパターンは、いずれにしろ眠くなったら自分で横になるつもりだよ!というのが共通点です。
まだタイミングじゃなかったり、練習したかったり、座っている方が落ち着いたり、とにかく “今は” 座っていたい!けれども、眠たくなったら横になることはできる可能性があります。
一方で以下のようなパターンも考えられます。
④寝るときは横にならなければいけないとは思ってない
寝る=横になる、とは認識してないというパターンです。
赤ちゃんからすれば「抱っこのときって座って寝るでしょ?」という主張かもしれません。たしかにそうですよね。
この場合は、「ねんねするからゴロンするよ〜」など横で一緒に実演してあげて教えてあげるのも良いでしょう。
寝てくれない場合の対処法
ついついやってしまいがちなのは「ほら!ねんねだから!」と体を横に倒してしまうこと。でもこれは逆効果になる可能性が高いです。
なぜなら、上記で解説した通り、赤ちゃん本人は「今は座っていたい!」と思って座っているからです。それを無理やり横に倒そうとすると、意思に反することをされるので抵抗して泣いてしまう可能性が高まります。
もしくは、横になっているとママ・パパは見守ってるだけで特に構ってくれないけど、座りさえすれば横に来て触ってくれる!と覚えて繰り返してしまっている…というパターンも考えられます。
いずれにしろ、座っているからといって身体を無理に横に倒そうとするのはおすすめしません。(ただし、横にしてあげさえすればすぐに寝てくれる!ならそのままでOKです!)
対処としては次の3つがおすすめです。
①そのまま見守る
無理に横にせず、そのままにしてあげましょう。
今は座りたい!というだけなので、気が済んだらゴロンして寝るかもしれません。成長発達段階的にそれが練習したいだけの可能性もありますし、まずはしばらく見守ってあげましょう。
ただし、泣いてしまって明らかに不本意に座っているようであれば、横になることをサポートしてあげて構いません。
②なるべく触らない形でサポートする
寝られるようにサポートをしてあげる場合、まずはできるだけ体に触れない方法を試してみてください。
お布団を叩いたり、「ねんねだよ〜ごろんしようね〜」などと声がけします。
うまくゴロンできなくて泣いてしまう場合は、体に触れてゴロンを促してあげてもいいですよ。
③「ゴロン!」の掛け声で横になる練習をする
横になりなさいと言われても、どうやったら横になれるのかというのをわかっていないことも、赤ちゃんの場合はあり得ます。
そのときに有効なのは日中にゴロンの練習を重ねておくことです。
お布団やカーペットの上で「ごろ〜ん」と声をかけながら、体を横にする遊びをやってみてください。それを繰り返すことによって、このように体を動かせば横になれるんだ〜という繰り返しの学習と、「ごろん」と言われたら横になるという反射的な習慣が身に付きます。
それによって、夜に座ってしまった時も「ごろん」と掛け声が聞こえたら横になる!ということができるようになることにつながりますよ。
お子さんが自ら寝てくれるようになるためのコツは下記の動画でも詳しく解説しています。参考にしてみてくださいね。
乳幼児睡眠コンサルタント ねんねママ
夜泣きや寝かしつけにお困りの方へ★200名以上在籍!乳幼児睡眠のプロに質問ができる「寝かしつけ強化クラス」も運営中♪
著書『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』では、抱っこで寝かしつけのクセをとる方法の他に、授乳で寝かしつけのクセをとる方法、ママやパパをさわりながら寝るクセをとる方法、具体的なねんねトレーニング方法などを具体的に解説しています。困った時の「こんなときどうする?Q&A」や「寝かしつけのよくある疑問100問100答」も収録!好評発売中です。