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本当は怖い『適応障害』とは!?HSPが気を付ける事について

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

本日は適応障害についてお話していきます。適応障害は決して他人事ではなくて、誰にでもなりうる病気なんです。

特にHSPさんは、人の言動や環境に対してストレスを感じやすいため、発症しやすい傾向があるようです。

もし、HSP気質が原因で適応障害を発症してしまったら、どのように対処していけば良いのでしょうか?

今回は、HSPさんが適応障害を患ってしまった時の対処法と、再発をしないために普段からできることについて解説したいと思います。

HSP気質の人が適応障害になるとどうなる?

ストレスが原因で発症してしまう適応障害ですが、具体的にはどのような症状が現れるのでしょうか?

身体面と精神面に分けて、主な症状をあげてみました。

①身体面に現れる症状

  • 頭痛
  • 不眠
  • 動悸
  • 過呼吸
  • 食欲低下 など

②精神面に現れる症状

  • 感情の起伏が激しくなる
  • 不安を強く感じる
  • 落ち着かない
  • ネガティブなことばかり考えてしまう など

適応障害の症状を緩和させるには?

適応障害を発症すると、先述したようなつらい症状が現れます。

少しでも早く症状を緩和させるには、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?

ストレス要因から離れる

職場にストレス要因があり、休職せざるを得ない状況になった場合は、引継ぎをすみやかに行い、会社との連絡はできる限り断つようにしましょう。

連絡を取らなければならない場合は、担当者と連絡手段を決めてもらうようにしましょう。

質の良い睡眠を取る

就寝・起床時間は一定に保ちましょう。

適応障害だけに限らず、病気を患った時は十分な睡眠を取ることが大切です。

良い睡眠を取るためにも、寝る前の飲酒や寝る前にスマホやパソコン、テレビは見ない方が賢明です。

心が落ち着く場所へ行く

家の中はもちろん、好きなカフェ、公園、植物園、寺社仏閣…など、落ち着く場所をぜひ、見つけて下さい。

自分に合った環境に身を置くことで、心身ともにリフレッシュでき、つらいことを忘れる手助けになるかと思います。

職場復職した時に注意することは?

復帰直後は「周囲に迷惑をかけてしまった…。」「早く出遅れた分を取り戻さないと!」など、あれこれネガティブなことを考えてしまうかもしれません。

しかし、まずは働く環境に適応できるよう、一日一日を無理なく過ごしてみましょう。

そして、いきなり戦力になろうなどと思わず、自分に合ったペースで周囲をサポートするよう心がけて下さいね。

マルチタスクをさける

HSPさんに限らずマルチタスクはお勧めできません。心身ともに負担がかかりますし、結局のところ一つずつタスクをこなしていく方がタスクをこなすスピード感も早くなります。

職場復帰して早々、マルチタスクをこなさなければならない業務を与えられることは、可能性として低いかと思いますが、復帰面談の際には、マルチタスクをするのは今の状態では厳しいということを伝えておきましょう。

スピードが求められている作業をさける

ノルマを求められる仕事や納期が迫った仕事は極力、さけましょう。

HSPは急かされるとパニックになってしまう方も多いため、せっかく症状が緩和して復帰したとしても、ノルマや納期などに追われていては、また再発してしまいかねません。

復帰直後は、職場環境になれることを優先に考えてくださいね。

「待ってください」と言えるように努力する

仕事をあれもこれもと一度に振られるようなことがあると、どれから手を付けていけば良いのかわからなくなってしまいますよね。

そんな時は「今はこの仕事をしているので、少し待っていただけませんか?」とはっきり伝えるようになりましょう。

そして、困っていることがあれば上司に相談するようにしましょう。心が軽くなるハズですよ。

優先順位をつける

一日の仕事量が多い場合は、するべきことを書き出して、一つ一つ処理していくようにしましょう。

リスト化することで、取りこぼしミスを未然に防ぐことができ、やらなければならない内容が明確になるため、効率化にもつながります。

HSPが適応障害にならないために普段からできること

適応障害を発症しないために、普段からできることをいくつか紹介します。

受け止め方や考え方を変える

人それぞれ受け止め方や考え方は千差万別です。

人の言動に対して、できるだけネガティブに受け止めないよう心がけてみましょう。

無理をしない

「疲れたら休む」が鉄則と言われていますが「疲れる前に休む」ことも大切です。

特にHSPは睡眠時間を大切にしましょう。

心を落ち着かせる方法をいくつか用意しておく

本を読んだり、日記をつけたり、自分をほめたり…、自分なりにポジティブな思考に切り替えられる方法をいくつか持っておくことをオススメします。

まとめ

今回はHSP気質が影響して、適応障害を患ってしまった場合の対処法についていくつか紹介しました。

HSPが適応障害にならないためには、自身の受け止め方や考え方を少しずつ変える必要があるのではないかと思います。

また、普段からの健康管理、特に睡眠状態を把握し、規則正しい生活を送るよう心がけましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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