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上原浩治のメジャーデビュー戦に出場したチームメイトには、日本にいる選手やセクハラで解雇の解説者も

宇根夏樹ベースボール・ライター
上原浩治の初白星を祝うG.ザーンとL.スコット Apr 8, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 このオフ、読売ジャイアンツに復帰した上原浩治(42歳)は、メジャーリーグで436試合に登板した。デビュー戦は2009年4月8日。ボルティモア・オリオールズの先発投手として、ニューヨーク・ヤンキースを相手に5イニングを投げ、1失点で勝利投手となった。読売でチームメイトだった松井秀喜は、3打席とも討ち取った。

 この試合には、上原の他に、オリオールズから13人が出場した。そのうち3人は、9年後の今もメジャーリーグにいる。ニック・マーケイキス(34歳)はアトランタ・ブレーブス、マット・アルバース(35歳)はミルウォーキー・ブルワーズ。アダム・ジョーンズ(32歳)はオリオールズでプレーし続けている。

筆者作成
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 現役選手は彼らだけではない。フェリックス・ピーエイ(33歳)は今年3月、メキシカン・リーグのブラボス・デ・レオンと契約した。デニス・サファテ(36歳)は2011年から日本で投げ、現在は福岡ソフトバンク・ホークスにいる。ちなみに、サファテは2009年4月8日の試合で、デレク・ジーターに本塁打を打たれるなどして、上原の白星を危機にさらした。

 また、ルーク・スコット(39歳)は2015年を最後にプレーしていないが、カムバックを図る。フロリダ州のIMGアカデミーで、FAのスプリング・トレーニングに参加している。

 ユニフォームを脱いだメンバーのうち、オーブリー・ハフ(41歳)は一昨年に共著「ベースボール・ジャンキー」を出版し、メルビン・モーラ(46歳)は昨年、アメリカの市民権を得た。セザー・イズトゥリス(38歳)は母国のベネズエラで、2015年からベースボール・アカデミーを運営する。そこからメジャーデビューした選手はまだいないが、何人かはマイナーリーグでプレーしている。一昨年の夏には、同名の息子がシアトル・マリナーズと契約した。父と同じく、息子もミドル・インフィルダーだ。

 一方、グレッグ・ザーン(46歳)はスポーツネット――トロント・ブルージェイズのオーナーであるロジャース・コミュニケーションズ傘下のメディア――で解説者を務めていたが、昨年11月に解雇された。スポーツネットによると、職場で同僚の女性たちに「不適切な振る舞いと発言」に及んだという。ザーンは先月、YouTubeで「Manalyst TV」というベースボール番組をスタートさせた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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