東日本は通勤・通学時間帯の雨に注意 今週は沖縄・奄美で梅雨入りで九州南部から関東甲信も梅雨模様か
東日本の週明けの雨と西日本の猛暑
週明けの5月20日は、本州南岸を低気圧が発達しながら通過する見込みです(図1)。
このため、東日本の太平洋側では、朝の通勤・通学の時間帯に雨や風が強まる見込みです(図2)。
時間的な余裕をもち、早めの行動が必要です。
ただ、低気圧の動きは順調ですので、東日本太平洋側の雨は、30から50ミリ程度とみられています(図3)。
とはいえ、前線が停滞する沖縄県先島諸島では、雷を伴って激しく降る所もあり、100ミリ前後の雨となる見込みですので、最新の情報に注意してください。
一方、低気圧が通過した九州、中国地方は概ね晴れて気温が上昇する見込みです。
四国~近畿も、午前中は雨の降る所もありますが午後は晴れて気温が上昇するでしょう。
大分県日田市と福岡県久留米市の予想最高気温が32度となるなど、九州を中心に全国で30地点(気温を観測している914地点の約3パーセント)程度が、最高気温が30度以上の真夏日となる予想です。
また、最高気温が25度以上の夏日となるのは、347地点(約38パーセント)の見込みです(図4)。
5月18日の真夏日55地点(約6パーセント)、夏日633地点(約69パーセント)には及びませんが、これでも平年より高い気温です。
これまで、異常に気温が高い日が多かったので、過ごしやすく感じる方もいるかと思いますが、暑さに体が慣れていない今の時期にとっては、暑さ対策が必要な暑さです。
今週は梅雨入りか
沖縄県先島諸島では、5月20日に前線が停滞して100ミリ前後の雨となる見込みと前述しましたが、沖縄本島の天気予報は、「晴れで夕方から曇り、所により夜雨」です。
そして、21日の火曜日になると、前線が少し北上して沖縄本島にかかり、沖縄本島で大雨の見込みです(図5)。
そして、21日以降は、傘マーク(雨)と黒雲マーク(雨の可能性がある曇り)の日が続く予報です。
降水の有無の信頼度が、5段階で一番低いEや2番目に低いDが多い予報ですが、21日の大雨で、沖縄地方が梅雨入りするかもしれません。
沖縄地方の梅雨入りの平年は5月10日ですので、すでに平年より遅い梅雨入りが確定しています(図6)。
近年は、沖縄地方の梅雨入りが遅れる傾向にありますが、5月21日に梅雨入りしたとなると、格段に遅い梅雨入りというわけではありません。過去には、昭和38年(1963年)に6月4日に梅雨入りしています。
ただ、前線が停滞するのは、鹿児島県奄美大島付近ですので、鹿児島県奄美地方では、沖縄地方以上の確率で、今週に梅雨入りしそうです。
奄美大島・名瀬の16日先までの天気予報をみると、5月21日以降は、連日、傘マーク(雨)と黒雲マーク(雨の可能性がある曇り)です(図7)。
しかも、今週の雨は、降水の有無の信頼度が5段階で一番高いAです。
沖縄地方と同じタイミング、あるいは、沖縄地方より先に梅雨入りするかもしれません。
奄美地方の梅雨入りの平年は5月12日で、沖縄地方同様、21日に梅雨入りしたとしても、平年より遅い梅雨入りですが、平成30年(2018年)の5月27日が過去の最も遅い梅雨入りですので、記録的な遅さではありません(図8)。
九州南部から関東甲信まで、今週は雲の多い天気となりそうです。
東京の16日先までの天気予報でも、5月20日午前中の雨以降は、晴れ間もありますが、今週は、白雲マーク(雨の可能性が少ない曇り)が続く予報です(図9)。
東京で、黒雲マーク(雨の可能性がある曇り)や傘マーク(雨)が増えてくるのは来週になってからです。
とはいえ、関東甲信地方の梅雨入りの平年は6月7日で、再来週になります。
来週の連続する傘マークは、「走り梅雨」、あるいは「梅雨入り」になるかもしれません。
沖縄・奄美地方に続き、九州南部から関東甲信地方も梅雨模様です。
図1の出典:気象庁ホームページ。
図2、図3、図4、図5、図7、図9の出典:ウェザーマップ提供。
図6、図8の出典:気象庁ホームページをもとに筆者作成。