史上初の「継投による完全試合」まで3アウト。エンジェルスの継投ノーヒッターから2日後の快挙はならず
7月12日、ロサンゼルス・エンジェルスのテイラー・コールとフェリックス・ペーニャが、史上13度目の継投ノーヒッターを達成した。その2日後、早くも次の達成者たちが現れそうになった。タンパベイ・レイズのライン・スタニックとライアン・ヤーブローが、最初の8イニングを無安打に封じた。
9回裏の先頭打者にヒットを打たれ、あと3アウトのところで、ノーヒッターは潰えた。彼らは、史上14度目の継投ノーヒッターだけでなく、史上24度目のパーフェクト・ゲーム(完全試合)も逃した。
過去23度の完全試合は、いずれも1投手の完投だ。レイズの2人は、史上初の「継投による完全試合」に迫っていた。ちなみに、エンジェルスの2人は与四球1。ノーヒッターは達成したものの、完全試合の可能性は、5回表に消滅していた。
エンジェルスのコールと同じく、スタニックも「オープナー」として先発マウンドに上がった。2イニングで降板したことも共通する。
3月に「「オープナー」は有効なのか。レイズの起用を検証する」で書いたとおり、スタニックは誰よりも豊富な「オープナー」の経験を持つ。昨シーズンだけでなく、今シーズンの26先発(と12救援)も、すべて2イニング以内だ。一方、コールはここ2シーズンに4先発と28救援。先発時はすべて2イニング以内ながら、リリーフとしては、最長で4イニングを投げている。
先発登板したコールが、被安打ゼロのまま降板したのは、継投ノーヒッターとなった試合が初めてだった。スタニックの先発&被安打ゼロは、昨シーズンと今シーズンで計15試合を数える。そのうちの10試合はパーフェクトに封じ、なかには、対戦した5人の打者全員から三振を奪った試合もあった。
なお、コールとペーニャの継投ノーヒッターについては、こちらで書いた。