行事やイベントに関する食事は大事!節分を安心して楽しむ介護食
1月もあっという間に終わってしまいますね。2月になると、すぐに「節分」がやってきます。「節分ってそんなに大事なイベント?」と思う方もいると思います。ですが、介護食を提供する側としては、大事な「イベント食」の1つなのです。介護を必要とされている方の中には「食事が唯一の楽しみ」という方もいます。なので、行事の1つ1つが大事なものになってきます。また、イベント食を出すことで、季節を感じ、共有できるというプラスの面があります。なので、行事は1つ1つ大事にしていきたいですね。
節分は地方によって、それぞれ風習や慣習があるのでどれが正解というのは、なかなか難しいので、一般的なものを食事で出すという方が献立を考えたり、作る側には作りやすいと思います。ですが、介護食で行事食を考えると使える食材や料理が限られてしまいます。なので、代替品を使って、介護食を召し上がる方でも安心して食べれる献立をご紹介します。
食べられないから諦めるのではなく、食べられるもので行事を楽しむ!
食事の楽しみをいつまでも持っていただきたいです。
・節分の豆:入り大豆なので、硬く、噛みづらい。噛めても豆のかけらが気管支に入って誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスクが上がりやすいです。なので、大豆を使った料理を出します。我が家の介護メンズは「納豆でいい」と言います。納豆なら柔らかく、粘りでとろみもつくので食べやすい食品です。「きなこ」も大豆を煎って、粉にしたものなのでデザートに使用してもいいと思います。ただ、粉っぽいのでむせてしまうこともあるので、食べる方の様子をみての方がいいでしょう。
・恵方巻:もともと、関西地方の風習でしたが最近は全国に広がり節分の定番になりつつあります。1本を丸々かぶりつくのは、窒息などのリスクが高いのでおすすめはできません。もし、食べたい!ということでしたら、一口サイズに切るか、「細まき」にして、食べやすいものにしましょう。細巻きなら大きく口を開けなくても食べやすいです。ですが、「海苔」が口の中にはりついてしまうことがあります。もし「恵方巻でなくてもよい」というのでしたら、ちらしずしなどにして、海苔を散らすなど変えてもいいですね。
我が家の介護メンズは「海苔がはりつく」というので恵方巻ではなく、ここ数年は「ロールケーキ」を恵方巻として食べています。ロールケーキのほうが柔らかく食べやすい、飲み込みやすいようです。
イワシの丸焼き:最近はなかなか用意するという方はいないかもしれませんが、「昔ながらのものが食べたい」ということでしたら、おでんの具の「イワシのつみれ」を使用して、煮物などの料理するのもいいと思います。
少しの工夫と普段食べ慣れているもので「イベント食」ができます。昔と同じではなく、「いま、食べれるもので行事を楽しむ」ことも介護食のポイントです。
※食べる方の「かむ力」「飲み込む力」には個人差があります。少しでも不安がある場合は、かかりつけの医師や訪問看護さん、ケアマネージャーさんなど気軽にご相談してくださいね。また、持病をお持ちの方、食事制限をされている方も、かかりつけの医師や訪問看護さん等医療関係者にご相談してくださいね。