お正月が明けると、早くも熱い商戦が始まるバレンタイン。あちこちのパティスリーや百貨店からは、待ってました！とばかりに様々な催事やイベント、新商品の告知がSNSへ登場するようになりました。

ここ数年、和菓子も実に多様化し、伝統や品性は保ちつつも、チョコレートやカカオニブをかけあわせた和菓子が続々と登場しはじめました。ひと昔、いえいえ、ふた昔前であればハイカラと称したのでしょうね。

昭和23年創業、戦後間もない和菓子処・石川県にて産声をあげた「加賀菓子処 御朱印」さん。石川県のお正月には欠かすことのできない福梅という最中をはじめ、ご進物からお茶席にぴったりな上生菓子など、小松市の皆さんの日常に寄り添う和菓子屋さんとして多方面へも展開なさるお店です。その御朱印さんには、バレンタインにもちょっとしたおやつにもぴったりな銘菓が。チョコレートを纏わせたお饅頭「御朱印」シリーズより、一口サイズの「littleりとる」のいちごとホワイトチョコレートの詰め合わせをご紹介。

元々御朱印というお菓子は、江戸時代に東南アジア諸国へ貿易船として行き来していた船の紋、九曜紋から着想を得た、中心に大きなチョコレート饅頭とその周りにもう少し小さなチョコレート饅頭を8個並べたセット。その御朱印をもっとカジュアルに、ミニサイズにしてバラエティ豊かな味わいの展開に。

ころん、とした手のひらサイズのお饅頭、特にピンクと白の組み合わせは一段とキュートですね！さっくりとした焼き皮はどことなくビスケットのような優しい甘味と軽やかさ、そして中の黄身餡は卵黄のコクはしっかりと舌の上に広がるものの、お砂糖の甘さはなかなか控え目。チョコレートとの相性がしっかりと考慮なされた仕上がりですね。

冷やしても美味しいとのことでしたが、ホワイトチョコレートは常温の方がよりこっくりとした冬にぴったりな口溶けに。対していちごは、しゃきっとした爽やかな果実らしさが増して、冷やした方が私は好みでした。ひと箱5個入りですが、どちらも試していたらみるみるうちに箱の中が寂しいことに…。

一口頬張ると幸せいっぱいになれるような思いを込めたというチョコレートのお饅頭。私にとっては大好きなもの同士のコラボレーションに、幸せも笑みも溢れます。

リッチなショコラも捨てがたいのですが、ちょっと一緒に一息つかない？なんて誘い方も、甘いひとときの幕開けになるかもしれません。