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【河内長野市】なぜ松ヶ丘中町・中高野街道の傍に4つの墓地が!と思ったら、大峯山参拝記念碑でした

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

一般的にお墓はお寺の横の墓地や山の上にひっそりとあるものですが、河内長野のある場所に行くと、町中に突然墓石が並んでいるところを見つけてしまいました。

場所は松ケ丘中町の近くです。国道310号線から中高野街道に入ったところにありました。

国道310号線から松林寺に行く道(中高野街道)の途中で見つけました。

中高野街道ですが、画像手前に墓石が並んでいるのがわかります。意外なところにお墓があると思ってしまいました。

こちらです。何でこんなところに「墓」と思っていましたが、良くみると彫っている内容がお墓っぽくありません。

詳しくみると大峯山参拝記念碑「河内日の丸講」と書いてあります。いったいこれは何なのでしょうか?

大峯山とは、奈良県の吉野地方天川村の奥にある修験道の山で、現在も女人禁制で有名です。これはその大峯山に登る団体の記念碑でした。講とは今でいうサークルみたいなもので、村にいる特定の宗教(大峯山修験道)を信仰するグループ(講の名前が河内日の丸)になります。

似たものに、古野町の河内長野駅に向かっている西高野街道の一本西側にある街道沿い、(石駒さんのある道)の途中にも、行者講の建物があります。飛鳥時代に修験道を開いた役行者こと役小角(えんのおづぬ)を信仰していた集団の「講」は、このように村ごとにあったようです。

ちなみに西高野街道沿い、楠町にも大峯山の講と登拝記念碑とお堂があります。

改めて並んでいる墓石を見ると、大峰登山三十三度参拝記念とあります。つまり大峯山に33回登拝記念で、先達とは修行のために山に入る際の指導者のことです。

楠町の参拝記念の方はなんと五十度を達成した正大先達
楠町の参拝記念の方はなんと五十度を達成した正大先達

大峯山に登った回数によって免許状が得られるそうで、11回以上で先達となり、33回登山すると大先達になるとのこと。回数もさることながら、それだけ登った経験者なので道に詳しく、新しい人への道案内も安心ですね。

ちなみに大峯山登山は、山上ヶ岳、釈迦ヶ岳、行者還岳、稲村岳、大普賢岳、弥山(みせん)、八経ヶ岳の総称で、宿泊を伴いコースも険しいものです。さらに5月3日から9月23日までしか開山期間がないのも特徴です。

隣の記念碑は少し古いです。上には行者(役小角)の浮彫が彫られています。

ということで、お墓に見えた大峯山参拝記念等を紹介しました。ちなみに今でも大峯山の講は存在しているそうです。

大峯山登拝記念碑のすぐ近くにあった地蔵菩薩
大峯山登拝記念碑のすぐ近くにあった地蔵菩薩

また5月から大峯山が開きましたので、興味のある方は山に挑戦してはいかがでしょう。修行体験ツアーなどもあるそうです。詳しくは大峯山の公式ページ(外部リンク)をご覧ください。

中高野街道にある大峯山登拝記念碑

住所:大阪府河内長野市松ヶ丘中町

アクセス:南海滝谷駅から徒歩10分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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