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ブレイクした投手を3年3450万ドルで呼び戻し、王者のブルペンは来年も盤石!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ラファエル・モンテロ(ヒューストン・アストロズ)Nov 2, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ヒューストン・アストロズのブルペンは、レギュラーシーズンに、両リーグ・ベストの防御率2.80を記録した。また、ポストシーズン13試合の防御率は0.83。こちらは、ポストシーズンに進出した12チームのなかで最も低かった。ちなみに、ブルペンの自責点5には、本来は先発投手の2人、クリスチャン・ハビアルイス・ガルシアがリリーフ登板で記録した自責点を1ずつ含んでいる。

 レギュラーシーズンに、リリーフとして30イニング以上を投げたアストロズの投手は、7人いた。彼らのうち、今オフにFAとなったのは、ラファエル・モンテロだけだ。

筆者作成
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 モンテロにしても、アストロズを離れていた期間は短かった。ESPNのジェフ・パッサンによると、アストロズとモンテロは、3年3450万ドル(2023~25年)で再契約の合意に達したという。

 今から1年前の時点では、ライアン・プレスリーも、今オフのFA市場に出る予定だった。けれども、アストロズとプレスリーは、今シーズンの開幕直前に2年3000万ドル(2023~24年)の延長契約を交わした。

 プレスリーと違い、モンテロは、31歳の今シーズンがブレイク・イヤーだ。昨シーズンは、49.1イニングで防御率6.39。夏のトレードで、ケンドール・グレイブマン(現シカゴ・ホワイトソックス)とともにシアトル・マリナーズから移籍した時点の防御率は、7.27だった。アストロズでは4登板とも無失点ながら、マウンドに上がったのは、いずれもチームがリードしている状況ではなかった。ビハインドが3試合、同点が1試合だ。8月上旬に右肩を痛め、そのままシーズンを終えた。

 今オフ、アストロズからFAになったのは、モンテロだけではない。夏に加わった「レンタル移籍」の選手を除いても、先発投手のジャスティン・バーランダー、外野手のマイケル・ブラントリー、一塁手のユリ・グリエル、捕手のジェイソン・カストロ、ユーティリティのアレドミーズ・ディアスがFA市場に出ている。

 だが、ブルペンに関しては、今世紀初のワールドシリーズ連覇に向け、すでにメンバーはほぼ揃ったと言っていいのではないだろうか。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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