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本気で結婚したい40代女性が今すべきこと~連載インタビュー(3)45歳で成婚した事例紹介~

大宮冬洋フリーライター

「私はいま40歳です。結婚相手を見つけるのは大変だとはわかっています。でも、婚活をがんばっているんです。『あきらめろ』なんて言わないでください」

ある女性から抗議をされた。筆者が本連載で書いた「結婚のあきらめ適齢期。女性は39歳、男性は44歳で婚活をやめて自由になろう」を読んだらしい。ちょっと冷たい印象を受ける内容だったかもしれない。お詫びというわけではないが、識者を訪ね歩いて「40代の女性が本気で結婚したくなったらどうすればいいのか」を考えていきたい。

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45歳のときに12歳年下の男性と結婚した女性がいる。フリーカメラマンの原田真紀子さん(仮名、46歳)だ。筆者は35歳以上で結婚した「晩婚さん」たちを訪ね歩いてインタビューする連載を続けており、原田さんにもお話を伺ったことがある(記事はこちら)。

36歳で最初の結婚をした原田さんは、夫の浮気が原因で40歳を目前にして離婚をし、独身時代に住んでいた町に戻った経験がある。好きな町での気ままな一人暮らしで心の傷も癒え始めた頃、ある行動を起こして現在の夫と出会うことができた。原田さんの住む町にあるダイニングバーで待ち合わせをして、「男性との出会い方」について改めて話を聞かせてもらうことにした。

色白美人の原田さん。恋愛には見た目をキレイにしておくこともやはり重要だ
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――この町にある小さなバーで旦那さんと出会ったそうですね。

私はお酒がほとんど飲めないのですが、知人から「飲めない人にはノンアルコールのカクテルを快く作ってくれる」と一度連れて行ってもらったバーでした。年下の友だちに「普段は行かない場所に身を置くべき。外に出ないと出会いは絶対にない」と背中を押されていたので、近所で練習するという気持ちもありました。いつもの喫茶店ではなくてバーに行ってみようかな、と。まったく知らない店ではないので勇気が出ました。

――お化粧や服装にも気合を入れて行ったのでしょうか。

いえ。近所のお店なので普段着で行ってしまいました。黒いブラウスとジーパン姿だったと思います。肩が凝ってしまうのでイヤリングやネックレスも身に着けませんでした。

――席に着いてからの様子を教えてください。

カウンター5席しかない本当に小さなお店で、奥のほうには2人組の男性が座って話していました。私は入り口近くに座っていた一人客の男性の隣に座るしかありません。その男性が今の夫です。

彼とマスターは近所の飲食店の話をしていました。私も知っているお店も話題に出たので会話に入れてもらったんです。他にも美味しいお店があるなら教えてもらいたい、と思いました。私は好奇心が強いので、おしゃべりで物知りな人が好きなんです。聞き上手でもある彼とは初対面にしては話が盛り上がりました。

私たち二人で話し始めたら、マスターは気をきかせて放っておいてくれました。バーは喫茶店に比べるとほの暗くて席が近いので、知らない人同士でも気軽に話しやすいと思います。

――グルメ話だけをしたのではなさそうですね

はい。彼は出版社勤務の編集者なので、仕事の話にもなりました。当時、出版しようと思っていた写真集の企画がとん挫しかけていたので、「編集部に飛び込みで企画を持ち込んでも大丈夫なのか」と聞いた記憶があります。仕事面での「出会い」になってもいいわけですからね。

なぜか元夫の話にもなり、私に離婚歴があることと40歳を超えていることも彼に知られました。それでも興味を持ってくれて、バーを出るときに「じゃあ、僕もそろそろ出ます。そこまで送っていきますよ」と行ってくれたんです。名刺を渡されて、よかったらもう一杯行きませんかと誘ってもらいました。近くのワインバーでご馳走してくれましたよ。翌日に名刺のメールアドレス宛に「昨日はご馳走さまでした」とメールを送ったら、すぐに「また飲みに行きましょう」との返信が来ました。

――同じ町に住んでいると再会もしやすそうですね。

そうですね。お互いにちょっと仕事が忙しかったので、次に会ったのは1ヶ月後でした。入ったのは前回のバーよりも庶民派の焼き鳥屋です(笑)。同じノンフィクション作家が好きだったりと本の話などで意気投合したことを覚えています。

彼は12歳も年下だったので、まさか結婚するとは思いませんでした。でも、結婚は置いておくにしても「これからずっと一人きり」は寂しいなと思って、試しに付き合ってみることにしたんです。

彼のほうは年齢差はあまり気にならなかったようです。お母さんがお父さんよりも5歳上だということも影響しているのかもしれません。昔にしては明らかに「姉さん女房」ですからね。

酒場で出会って付き合い始めて結婚した「晩婚さん」カップルは意外と多い。40代独身女性に参考にしてほしいノウハウを原田さんの例から抽出するならば、以下の3点が挙げられるだろう。

1、知っている店に行く

良い店主のいる店には良き客が来る。店の雰囲気を知っておけばリラックスした気持ちでお店に入ることができる。ただし、店のスタッフに馴れ馴れしい態度で接するなどの「常連づら」は外食好きの男性客からは嫌悪されるので注意。自分も礼儀正しい良き客でありたい。

2、カウンター席にひとりで座る

2人以上の「グループ客」は他人からすると話しかけにくい。親友に同行してもらいたい気持ちをぐっとこらえてひとりで行こう。カウンター席はいわば公共の場なので、隣り合った客とは挨拶ぐらい交すのが当たり前な酒場もある。良き店であれば、変な客からは守ってくれるので安心だ。

3、まずは飲み友だちになること重視する

酒場はお見合いパーティーではない。結婚相手ではなく飲み仲間になることを重視しよう。良き店で楽しく飲んでいれば気持ちが軽やかになり、男性からも魅力的に映る。結果として、お付き合いや結婚に発展するかもしれない。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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