ノート(83) 「書き換え」や「差し替え」という名目で行われてきた公文書の改ざん
~回顧編(8)
勾留28日目(続)
日常茶飯事?!
職員の自殺や決裁文書の改ざん、証人喚問といった新たな展開を迎えている森友学園問題。背任罪に比べて立証が容易である上、証拠隠滅罪などの成立も考えられることから、特捜部の捜査態勢も強化されているという。
ところで、この森友改ざん事件については、前代議士でワイドショー番組のコメンテーターを務める若狭勝氏が、次のような興味深いコメントを出している。
若狭氏といえば、東京地検特捜部で主任検事や副部長を務めたこともあるヤメ検弁護士だ。政官界が絡む汚職などの捜査の過程で、霞が関や出先機関の官僚らが組織防衛や自己保身などのために公文書の改ざんに及んだケースを数多く目にしてきたことだろう。
しかし、法務省や検察庁も官僚組織にほかならないし、検事や検察事務官も公務員だ。若狭氏はあえて言及していないが、その言い回しからすると、ことの大小はともかく、検察でも同様に公文書の改ざんや書き換えが頻繁に行われていたということになるのだろうか。
供述調書も
検察における公文書の最たるものは、被疑者や関係者の供述を録取し、そのサインを得た供述調書だ。
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