天気図に台風発生の兆し
13日(土)午後、首都圏を襲った台風8号では伊豆諸島北部で線状降水帯が発生するなど大荒れの天気となりました。2019年10月の台風19号(東日本台風)を思い起こすようなコースだっただけに、台風がもっと発達していたら、と思うとぞっとします。
秋に向けて、台風ラッシュか?
今年はこれまでに8個の台風が発生しました。例年では8月末までに13個~14個あってもおかしくないので、今年は発生のペースがゆっくりです。さらに、大型化した台風が少ないのも今年の特徴です。
ただ、このままで終わるとは思えません。一年間に発生する台風は平均して25個で、長期的にみて明らかな増減傾向はみられません。最も少ない年で14個(2010年)、最も多い年で39個(1967年)です。そうならば、今年後半は台風の発生が増えることが予想されます。
天気図に台風発生の兆し
こちらは一週間平均の地上天気図です。図の中央に日本列島があり、寒色は平年より気圧が低いことを、暖色は気圧が高いことを示しています。
要点だけを言えば、今月末から来月初めにかけて(図2)、日本の南海上が青くなっています。これは、いつもならば夏の高気圧がある場所の気圧が低いことを意味していて、熱帯性のじょう乱(台風など)が関係している可能性が高いと推測しました。
天気図は将棋に似ている
なぜ、そう思うのか。難しいことは何もしていません。図1と図2を見比べただけです。
図1は今月の天気の傾向を表していて、日本の北側が青色で、南側が黄色です。青い所は低気圧や前線を意味し、この影響で北日本は大雨が長く続きました。一方、黄色い所は高気圧が強いことを表しているので、西・東日本は晴れて猛暑になりました。
以前、プロ棋士が対局の手順をひとつひとつの駒の位置で覚えているのではなく、パターンで覚えているという話を聞いて、なるほどと思いました。
天気図も低気圧や高気圧の位置を細かく覚えるのではなく、全体を絵として捉え、特徴を覚えています。
【参考資料】
気象庁:全般季節予報支援資料1か月予報、2022年8月18日