七十二候【桜開始(さくらはじめてひらく)】可憐な求肥に包まれた白小豆餡と共に桜前線に思いを馳せて。
一年十二か月を更に半分に分けた二十四節気。ピンとこない方もいらっしゃるかと思いますが、先日の春分の日や夏至などが二十四節気にあたります。
更に細かく、一年を約五日ごとに分けたものが七十二候とよばれるものです。日々移ろう四季の彩りと寄り添いながら生活していると、その時々で季節の魅力を感じるポイントがありますよね。そういった変化を感じられるような分け方です。
本日、3月27日は語呂合わせで桜の日とも呼ばれることがあるようですが(3×9=27)、まさに七十二候では「桜開始」の二日目。『さくらはじめてひらく』と読みます、初めて知ったときは思わずキュンときてしまいました。
今回は、こちらの言葉に相応しい可憐な和菓子をご紹介。
鹿児島県鹿児島市に本店を構える「かるかん元祖明石屋」さん。創業安政元年(江戸時代)の老舗かつ、現在もかるかんの歴史を探求なさる等、郷土愛に溢れたお店です。
廃藩置県前の薩摩藩の頃から銘菓を作られているって考えると、壮大ですよね…。
ですが、今回は軽羹ではない春限定のお菓子なんです。
「さくらさくら」は、ふわふわと儚げな佇まいですが、意外と歯ごたえと弾力のある求肥が印象的。噛む度に、表面にあしらわれた桜の塩漬けが、さくら餡と求肥に程よい塩気を与えてくれるので、もちもちとした食感を飽きることなく味わえます。
ほんのり透ける薄紅のさくら餡には、色合いの妨げにならないように刻まれた桜の葉と白小豆合わせて。餡の量は控えめでも、ふくよかな桜の香りが心地よく鼻腔を漂います。
軽羹意外にも多彩な和菓子を販売されている明石屋さん。軽羹や軽羹饅頭はアンテナショップや百貨店等にて購入できるのですが、こういった季節商品はなかなか購入する機会がないので新しい出会いでした!
ふわふわの軽羹も美味しいのですが、もちもちのさくらさくらもまた美味しい…
<元祖かるかん明石屋・本店>
公式サイト(外部リンク)
鹿児島県鹿児島市金生町4-16
099-226-0431
9時~18時