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【ゴルフ】身体の取り扱い説明書 4スタンス理論とゴルフ

野洲明ゴルフ活動家

4スタンス理論

人間の重心位置や理想的な動作は人によって異なる。それらを4種類に分類し、整理したものが4スタンス理論だ。

重心位置が土踏まずのつま先寄りをAタイプ、かかと寄りをBタイプとして、土踏まずの内側を1タイプ、外側を2タイプとしている。そして、AとB、1と2を組み合わせ、つま先寄り内側がA1、つま先寄り外側がA2、かかと寄り内側がB1、かかと寄り外側がB2となる。

考案者は施術家で、スポーツ道場「廣戸道場」を主宰している廣戸聡一氏。日本ゴルフツアー機構(JGTO)のスーパーバイザーや、日本オリンピック委員会(IOC)の強化スタッフなどをつとめている。

「4スタンス理論」や、その内容のさわりの部分に触れたことがある人の中には、偏った表現をしている信用しきれない理論、きわもののような理論だと感じている人もいるかもしれない。しかし、ベースにあるのは普遍的な理論だ。

随意と不随意

4スタンス理論が主に訴えているものは「足裏の重心がどこで、どこで立つことが最も安定するか」ということでも、「〇〇タイプだからこうこうこういう風なイメージで動くべき」ということを示すものでもない。4スタンスタイプが分かったところで、そのタイプ通りに動作するべき、というわけではない。

廣戸聡一氏の著書「4スタンス理論バイブル」には下記の通りある。

『4スタンス理論』は特定の動作を強制するものではない、ということです。「自分はA2だから絶対にこのカタチをとらなければならない」と縛りつけるのは止めてください。本書で示している各タイプの特性は、あくまで不随意、つまり無意識下に顕れる動作なのです。誰でも行うべき身体の作法をした結果、自ずと顕れるありのままの動作が4スタンスタイプの特性なのです。

共通の動作をした時に結果として表れる動きを、タイプ別に整理したものが4スタンスタイプなのだ。

持つべきでないイメージを知ることができる

ゴルフスイングについては、インターネット上で色々な情報が溢れかえっている。その情報について4スタンス理論を交えて考えることで、普段の取り組みが間違ったものになりにくくなる。例えば、彗星のごとく現れたツアー選手の「肘が~」などといったスイングの特徴に焦点を当てた情報発信があった時に、その特徴を採用するべきどうかの判断材料になる。

4スタンスタイプは、訓練を受け、認定試験に合格をしたトレーナーによるチェックによって分かる。もちろん、廣戸道場での施術でもタイプが分かる。トレーナーによるタイプチェックが難しい場合は、書籍にあるセルフタイプチェックをしてみると良いだろう。

身体には個々特性がある。その取り扱い説明書が4スタンス理論なのだ。

4スタンス理論とゴルフ(GOLFERS SUPPORT)
正しい体の動かし方は4つある!4スタンス理論バイブル(GOLFERS SUPPORT)
随意と不随意 廣戸聡一著「ゴルフ 4スタンス理論 タイプ別セオリー」(GOLFERS SUPPORT)

ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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