ベガルタ仙台レディースが3年連続の準決勝へ。来季1部での戦いを控え、ノジマステラが得た課題とは(3)
12月17日に行われた皇后杯準々決勝、ベガルタ仙台レディース vs ノジマステラ神奈川相模原の一戦は、仙台Lが2−0で勝利し、ベスト4に進出した。
試合後の監督・選手コメント(ノジマ)。
ベガルタ仙台レディースが3年連続の準決勝へ。来季1部昇格に向け、ノジマステラが得た課題とは?(1)(2)
【監督・選手コメント(ノジマステラ神奈川相模原)】
菅野将晃監督
ーー試合を振り返っていただけますか?
前半の15分間ぐらいまではステラらしいボールの動かし方ができていたのですが、相手の圧力が厳しく、だんだん繋がらなくなりました。今週の練習で仙台戦を想定したディフェンスを練習して、選手たちは非常によくやってくれていましたが、ベガルタは一発を決める怖さ、決定力の高さは高かったですね。後半は相手の背後を狙い、ゴール前でのプレーを多くしたかったんですけれども、仙台のラインコントロールが良く、相手のディフェンスを裏返すことがほとんどできませんでした。ただ、より厳しいプレッシャーの中でも立ち上がりのサッカーをできるようにしていけば、もっと楽しい、ステラらしいゲームができると思います。今日の戦いを糧にして、来シーズン1部での戦いに持っていきたいと思います。
ーー来シーズン1部で戦う上で、1部の仙台相手にこの結果、この内容は想定できた部分もあるのでしょうか。
コンタクトの部分や判断のスピード、プレーのスピードがまだまだ足りていないと感じました。私たちは非常に小柄なチームで、体格差はいかんともしがたいものがありますが、その中で相手の足が伸びてきたり、体を当てられるというところの差は、実戦の中で選手たちが感じてくれたと思います。フィジカル面のトレーニングに加えて、体の使い方やボールの持ち方は今までは通用したけれどこれからは通用しない、という経験をうまく活かして来シーズンにつなげたいと思います。
ーー仙台には、かつてマリーゼで指導された選手が多くいますが、対戦をどのような気持ちで迎えましたか?
ノジマステラも、経緯としては東京電力マリーゼの休部をきっかけとして生まれたので、そういう意味では、移管したベガルタと、新しくできたノジマステラの戦いを、自分自身ももっと早く迎えたいという思いは持っていました。今日初めての公式戦での戦いになりましたが、それぞれに歴史を持ちながら前に進んで、女子サッカーが発展していく上でキーとなるチームになっていってほしいですね。
MF 吉見夏稀
ーー今日の試合を終えて、どのような収穫がありましたか?
もっとできる部分があったと思いますが、決めるところで決めきるところに1部のチームとの差を感じました。来年に向けて、1部の上位のチームと戦ってそういうことを知れたことは、来年にすごくつながるとおもいます。
ーーフィジカル面の差についてはどのように感じましたか?
相手が体が強いことは分かっていたので、この1ヶ月間チームで筋トレなどで強化してきました。その成果が出せた部分もあったのですが、来年はそれが毎試合、続くことになるので、肉体的にも厳しくなります。体を当てずにできるプレーを増やしていくことが大切だと思います。
ーー吉見選手はU-23日本女子代表候補に入っていらっしゃいますが、なでしこジャパンへの思いはいかがですか?
ここぞという時にまだ力が出し切れていないことや、大舞台で硬くなってしまうことが、今後に向けた自分の課題です。1部で毎週そういう(なでしこジャパンに選ばれる)選手たちと試合を重ねていく中で、そういうところを自分の中で成長させていきたいです。1部に上がることで、(高倉監督に)見ていただく機会も増えると思うので。3年後のオリンピックを見据えて取り組んでいきたいと思います。