「年越し大回り」の関西版!大晦日終電繰り下げで可能となる200円、748kmの一筆書き最長ルートとは
2024年もいよいよ残りわずかとなった。12月27日をもって仕事納めとなり、これから最大9連休となる方もいることと思うが、特に乗り鉄を主体とする鉄道ファンにとっても年末のビッグイベントの一つが首都圏JR線での「大都市近郊区間」の乗車特例制度を活用した年越し大回り乗車であることは、筆者の記事(「年越し大回り」150円で首都圏JR線の1035.4kmを33時間で制覇! 今年も挑戦者は現れるか?)でも解説した。この「大都市近郊区間」については、同様の制度が大阪、福岡、仙台、新潟にも存在するが、首都圏に次ぐ範囲の広さを持つ大阪の大都市近郊区間でも年越し大回り乗車は成立するのであろうか。
関西一円にまたがる大阪の大都市近郊区間の最長ルートについては、福知山線(JR宝塚線)の塚口駅から東海道本線(JR神戸線)の塚本駅までの2府4県に及ぶ748.5kmのルートになるが、コロナ禍中の2021年3月のダイヤ改正前までは1日で制覇が可能だったものの、この時のダイヤ改正で、近畿エリアの在来線12路線で最終電車の発車時刻が繰り上げられてしまったことにより、1日で走破することが不可能となってしまった。和歌山駅から最終の紀州路快速で大阪駅までは到達できるが、その先の塚本までの電車がなくなってしまったためだ。
しかし、この大晦日から元旦にかけてはJR西日本の近畿エリアについては終夜運転は行われないものの、最終電車の午前3時頃までの繰り下げ運転が行われることから、最長大回りルートの乗車が可能となる。なお、塚口―塚本間の近距離切符は200円となるが、ICカード乗車券で乗車する場合は若干ルールが異なるので、このプランを実行するにあたっては、紙のきっぷを購入して乗車することをお勧めしたい。なお、加古川線から加古川駅で東海道本線(JR神戸線)に乗り換える場合と、和歌山線から和歌山駅で阪和線(JR紀州路快速)に乗り換える場合には、乗り換え改札口できっぷを提示して大回り乗車である旨を伝える必要がある。
この年末年始の関西での「年越し大回り乗車」のダイヤを調べたところ、福知山線(JR宝塚線)の塚口駅を6時5分に出発し、年が明けた1月1日の0時29分に東海道本線(JR神戸線)の塚本駅に到着できる。所要時間はおよそ18時間半となる。以下に筆者が調べた乗り継ぎパターンを載せておくので、我こそはという猛者はぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか。
(了)