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「年越し大回り」150円で首都圏JR線の1035.4kmを33時間で制覇! 今年も挑戦者は現れるか?

鉄道乗蔵鉄道ライター
年越し大回り乗車の経路(画像:筆者加工)

 2024年もいよいよ残りわずかとなった。12月27日をもって仕事納めとなり、これから最大9連休となる方もいらっしゃるのではないかと思うが、鉄道ファンにとっての年末のビッグイベントの一つが首都圏での「大都市近郊区間」の乗車特例制度を活用した年越し大回り乗車だ。年越し大回り乗車では、150円の近距離切符で北小金―馬橋間の1035.4kmを一筆書きルートで33時間かけて乗り通すことをいい、例年、鉄道系YouTberなどのチャレンジも見られる。この年末は年越し大回り乗車にチャレンジしようという猛者がどの程度現れるのか気になるところだ。

 年越し大回り乗車の前提となる「大回り乗車」とは、この「大都市近郊区間」と呼ばれる指定された区間内で、実際に乗車した経路にかかわらず最安となる経路で計算した運賃で列車に乗車できる特例を使い、あえて遠回りで乗車することをいう。電車が終夜運転される首都圏では、この大回り乗車に加えて「継続乗車」という規則を適用することで、まる2日間にわたって一筆書きルートの大回り乗車を行うことができるようになる。

年越し大回り乗車の経路(画像:筆者加工)
年越し大回り乗車の経路(画像:筆者加工)

 JRの近距離きっぷは、原則として当日のみの有効で途中下車はできないことになっているが、JR旅客営業規則第15条に規定された「継続乗車」の規則では、「入場後に有効期限を経過した当該乗車券は、途中下車をしないでそのまま旅行を継続する場合に限って、その券面に表示された着駅まで使用できる」と規定されている。要するに、購入したきっぷで改札を入ってしまえば、いったん途中下車などで改札を出ない限りは有効期間を経過しても目的地までそのきっぷを使い続けることができるというものだ。

 この年末の「年越し大回り乗車」のダイヤを調べたところ、常磐線の北小金駅を12月31日の7時14分に出発し、翌1月1日の16時25分に馬橋駅に到着するパターンで実行できることが分かった。2日間で乗車する列車は全部で39本。宿泊については例年、成田駅ではホームに停車している車両を開放していることから、ここで仮眠をとることとなる。以下に筆者が調べた乗り継ぎパターンを載せておくので、我こそはという猛者はぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか。

年越し大回りの乗り継ぎパターン

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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